伝説的なレーサー“エディ・メルクス”は現役時代から機材に並々ならぬこだわりをもっていることで有名だった。引退後ウーゴ・デローザの元で修行し、培った知識と経験をもとに自身のブランドを立ち上げたのはごく自然なことだったのだろう。
そんな彼の前人未到の通算勝利数が冠され2013年モデルに加わった、新たなフラッグシップモデルが「EMX-525」だ。フレーム重量は1049gで、ケーブルルーティングは電動コンポーネント専用となった。
“POWER UNDER CONTROL”をテーマに開発されたフレームのヘッドとBB周りは高い剛性を誇る。パワーを無駄なく推進力に変換し、かつコントロール性能を犠牲にしない、ピュア・レースモデルとして相応しい。

航空機産業出身のエンジニアによって生み出されたタイムトライアル専用フレーム「ETT」は、風洞実験を繰り返し行って開発された。その成果として導き出された裏側の複雑な形状が特徴的な“ヴェンチュリー・パワーボックス”と呼ばれるダウンチューブは、劇的な整流効果を生み出すという。