ワンランク上のキャンプ
BikeJIN/培倶人 2020年6月号 Vol.208
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2016.06.24
アウトドア派にとって、梅雨どきの降水確率ほどやっかいなものはない。100%なら諦めもつくが、60~40%あたりはどう判断すればいいのか頭を悩ませる。せっかくみんなで予定を合わせて準備をしたからには、なるべくなら決行したいけど、雨に降られて大変な思いをするのも気が引ける……。中止にしたものの結局雨が降らず、行っておけば良かった……なんて後悔するのも嫌だし。
では、みんなはどのくらいの降水確率を基準にしているのだろうか?
バイクツーリング誌『BikeJIN』では、読者を対象に雨に関するアンケートを実施。そこからは、思いのほか雨に対して苦手意識を持っていることが分かってきた。
ツーリングを中止にする降水確率の境界線については、10~40%で約6割を占めた。さらにその判断をいつするのかという質問に対しては、前日夜・深夜で約5割、当日早朝・朝が約2割とギリギリまで判断に迷う様子がうかがえる。バイクツーリングの場合は、雨用の装備をしっかりとしなければならないし、運転にも気を使うので、腰が重くなってしまうのもうなずける。
とはいえ、『BikeJIN』でも提案しているように、もう少し雨とポジティブに付き合えるようなれば、ツーリングに出掛ける機会も減らずに済むし、これまで出合えなかったような景色にも巡り合えるかもしれない。多くの人が出かけるか否かの判断材料にしている降水確率。もしかして、降水確率が高い土砂降りになると思っていないだろうか? そこで、降水確率ともっと上手に付き合うために少し掘り下げてみよう。
降水確率は、定められた期間内に1mm以上の雨の降る確率のことで、例えば降水確率40%という予報が100回発表されたとき、その内のおよそ40回は1mm以上の降水がある、ということ。そして、降水確率と雨量は無関係で、降水確率が高ければ高いほど大雨になるというわけではなく、逆に確率が低くても集中的に大雨になることもある。雨量を知るには雨雲レーダ―を活用し、雨雲の大きさや、強さ、移動方向などをチェックしよう。
「雨が降るかも……」と心配する降水確率40%だが、裏を返せば100回のうち60回は雨が降らない。そう考えると、「あれ、雨は降らないかも」と印象が変わってくる。さらに、降水確率と一緒に雨雲レーダ―をチェックすれば、より正確な雨対策ができるようになる。例えば雨雲レーダーで、雨の予報が地域的で短時間なものだったら行先や移動時間を変更することで、雨にぬれることが防げるかもしれない。その逆で、全国的に雨で、強風や大雨の可能性が高いなら中止にして仕切り直すことも大切で、降水確率だけでは下せなかった正しい判断ができるもの雨雲レーダーを併用する利点だ。
せっかく出掛けするなら、晴れの方が気持ちがいいし、絶景に出合える確率も高まる。しかし、アウトドアに雨はつきもの。梅雨どきの天候と上手に付き合えば、もっと楽しみは広がるだろう。
(K)
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