大人のワクワク日帰りさんぽ
のんびり絶景さんぽ 首都圏版
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2018.03.06
春の行楽シーズンを前に毎年恒例となった『BikeJIN』読者のアンケートにより決定する絶景道ランキング。1位「阿蘇パノラマライン」(熊本県)、 2位「やまなみハイウェイ」(大分・熊本県) 、3位「ビーナスライン」(長野県)、4位「知床横断道路」(北海道)、5位「瀬戸内しまなみ海道」(愛媛・広島県)という結果となった。
この結果をみて、なんだか毎年変わり映えしないな……と思った人もいるだろう。たしかに、昨年の1位は「ビーナスライン」(長野県)、2位「八幡平アスピーテライン(岩手・秋田県)」、3位「知床横断道路」(北海道)、4位「ミルクロード」(熊本県)、5位「やまなみハイウェイ」(大分・熊本県)、そして一昨年の1位は「ミルクロード」(熊本県)、2位「やまなみハイウェイ」(大分・熊本県)、3位「ビーナスライン」(長野県)、4位「知床横断道路」(北海道)、5位「瀬戸内しまなみ海道」(広島・愛媛県)だった。
しかし、それでも投票をしたライダーの皆さんがいま一番走りたいと思っている絶景道は「阿蘇パノラマライン」なのだ。
「絶景道ランキング」を発表する『BikeJIN』では、この結果を受けて、関係者からアレコレ意見が上がった。そして「阿蘇パノラマライン」が1位になったのは、実はタイムリーな結果でもある。
「阿蘇パノラマラインは、昨年10月に南阿蘇側ルートが復旧して、走れる距離が一気に伸びましたもんね」とは、ライダー向けの宿『ロッジモーティブ』オーナーの森田栄一さん。「それまでは阿蘇吉田線の途中で折り返しだったので、まだ西側の阿蘇公園下野線が閉鎖解除になっていないとはいえ、だいぶ楽しめるようになりました。このタイミングでの1位は、やっぱりライダーは阿蘇が好きだし、走れなかった道が解放されたら走ってみたいもんなんだな、と思いました。自分も1位は阿蘇パノラマライン」だと、『BikeJIN』編集長の中村も推す。
昨年は仕事とプライベートを合算した走行距離が3万kmを超すというライターの田宮徹さんは、「絶景にバリエーションがあるというのは、プライベートで訪ねた時にも大きなポイントになると思いますね」と語り、モデライダーの多聞恵美さんも「たしかに変化があると楽しくなりますよね」と相槌を打つ。
公私合わせて年間約2万5000kmを走るというライターの栗栖国安さんは、「当然ながら、一カ所の景色を訪ねる価値があるという場合もあるけど、道を走るにつれて変化する景色に、バイクならではの情緒を感じられる」と、ライダーならではの絶景道の魅力を教えてくれた。
では、2位以下の絶景道についても触れてみよう。大分県と熊本県にまたがる「やまなみハイウェイ」は、湯布院と阿蘇という人気観光地を結ぶ。約60kmにもおよぶルートには絶景ポイントが点在。くじゅう連山を正面にして目の前に緑の絨毯のように広がる草原地帯、雄大な阿蘇の山々など飽きることのない絶景が続く九州を代表する名道だ。
▲「やまなみハイウェイ」
続く3位の長野県「ビーナスライン」は、関東からのアクセスも良く、全国屈指のワインディングとして知られる。白樺湖、霧ヶ峰、美ヶ原高原と信州の高原リゾートを紡ぐ王道の絶景道だ。条件が合えば幻想的な雲上ツーリングも楽しめる。
▲「ビーナスライン」
新発見や知る人ぞ知る、インスタ映えなどのワードに踊らされ、新しい絶景が続々とスポットライトを浴びるが、やはり王道には、王道らしい期待を裏切らない絶対的な安心感がある。王道と言われる絶景道には、いつ行っても、何度行ってもその都度素晴らしい出合いが待っている。いいものは、やっぱりいい。そんなことを改めて感じさせてくれる、ランキング結果となった。
(出典:『BikeJIN/培倶人 2018年4月号』)
(K)
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