色で選ぶ万年筆インク!
INK 万年筆インクを楽しむ本
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2015.12.28
『趣味の文具箱vol.36』のとじ込み付録「万年筆インクカタログ」には全部で470色ものカラーが掲載されている。これだけあれば、誰でも好みの色が見つかりそうだし、選ぶのに迷ってしまう人の方が多いだろう。
しかし、もっと多彩なカラーを楽しみたい人のためのインクがある。それが、プラチナ万年筆のミクサブルインクだ。通常、異なるインクを混ぜるのはNG。例えば、酸性とアルカリ性のインクを混ぜると化学変化を起こして固形物ができてしまい、ペン先に詰まってしまうこともある。このミクサブルインクは混ぜて使うことを前提としているため、pHや表面張力、粘度がそろえられているので、安心して混ぜて大丈夫。
ミクサブルインクは全9色。そのままでも美しい色がそろっているが、配合を変えたり、薄めたりすれば、カラーバリエーションは無限に広がる。「これだけあれば、ほぼすべての色が作れる」とプラチナ万年筆の担当者は言う。
絵の具を混ぜるときのことを思い出してみよう。アレコレ足していくうちに、濁った色になってしまった経験があるのでは? そう、インクの配合は繊細な作業を要求される。そこで、初心者でも失敗ない、インクブレンドのコツを3つご紹介しよう。
その1.「調合の基本は2色」
混ぜ合わせるインクの数が増えるほど濁った色になっていくため、まずは最低限の2色から始めるのがベター。
その2.「薄い色から始める」
濃い色は1滴加えるだけでも大きく変化してしまうため薄い色から少しずつ変化させて好みの色に近づけよう。
その3.「試し書きは身近なもので」
ガラスペンが最適だが、ない場合は爪楊枝や割り箸、綿棒でもOK。ただし、配合を変えるたびに新しいものを使おう。
なんとなく好みの色というより、まずは好きなモノ・色に近づける作業が始めてみるとイメージしやすくていい。そこで、日本中が感動したラグビー日本代表“チェリーブロッサムズ”のチームカラーに挑戦。ほぼフレイムレッドだが、サニーイエローとオーロラブルーを1滴ずつ加えると、さらにリアルな色合いに。理想の色が作れるようになると、様々なカラーを作ってみたくなる。ブレンドインクの世界は奥深くて、楽しい!
(K)
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