自分らしい住まい。
湘南の家づくり
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2017.10.25
「住む人が輝き、安心して豊かな日々を過ごすことができること」
それが、一級建築士として数々の住宅を手掛けてきた岩切さんにとっての心地いい暮らし。
アメリカ西海岸のセンスをふんだんに取り入れたデザインを得意とするクリエイター集団『カリフォルニア工務店』で、クリエイティブディレクターを務める岩切剣一郎さんの自宅は、2015年12月に完成。広い庭がある築40年の平屋をリノベーションし、まさに自分のライフスタイルにあった『心地いい暮らし』を体現している。
「いい家というとまずはデザインばかりに目が行きがちですが、『いい家』ってつまり、住む人全員が心地よく暮らせることなんです。僕が考える心地よさって、収納や使いやすさだけでなく、解放感、温熱環境、素材感、耐久性など、その人のライフスタイル全般において関わってくるものですから」
それぞれのライフスタイルにおいて『快適』なものは変わってくるというが、さて、建築のプロが考える心地いい暮らしにつながるものとは? 自身のライフスタイルから、快適で心地いい暮らしについて紐解いていく。
岩切さんのライフスタイルに、サーフィンは欠かせない。
出勤前の早朝。家でウェットスーツを着たら、カバードポーチからささっと外に出て、ボード片手に気軽にサーフポイントへと向かう。海までは徒歩3分。波乗りをしたら、彼の1日が始まる。
「玄関から出ることはまずないですね。ほぼ毎日海に行くので、このデッキから外へ出られる作りはストレスなく過ごせて便利です」
外と中をゆるやかにつなぐカバードポーチは、デッキと屋根で作られたアウトドアリビングのようなスペースで一角にはシャワーも完備している。岩切さんのライフスタイルに沿った作りになっている。
サーフィンのあとはカバードポーチでリラックスタイム。朝食を食べながらゆったりとした時間を過ごす。
大きめのカバードポーチは、ボードメンテナンスもできる広さ。ここは全開口サッシで、リビングとシームレスでつながっており解放感も抜群だ。
「風がよく通るので、ここの土地の空気を思いっきり感じられます。気持ちいい!」
ぬくもりを感じるウッドデッキがやさしい印象のカバードポーチ。岩切さんがリラックスタイムを過ごすこの空間だが、屋根があるとはいえここは雨風が当たる外のスペース。一見、何気なく過ごしているように見えても快適さを感じるのには素材選びからこだわっているから。
「例えばデッキ材は安いのだと2~3年でダメになってしまいますが、最初はある程度コストをかけてでも10年、20年後を考えると、まず最初にいいものを選んだ方が断然いい。ダメになった時の交換の手間、そしてあとあとかかるコスト面などを考えると、やはりいい素材選びは結果的に暮らしやすさ、心地よさにつながるんです」
屋根、外壁、サッシ、デッキなどなど……。家というものは外観も含めて初めて完成する。建物と外観は一緒に考えてデザインしなければならないものであり、そこにはそれぞれの「生活」が落とし込まれてくる。見た目の印象を左右するエクステリアでありながら、快適なライフスタイルを送るためには、見た目以上に素材選びが欠かせないものなのだ。
「それから、意外と快適だなと感じたのは宅配ボックス。宅配ボックスってなくてもいいものかもしれない。でもあると思った以上に便利。宅配時間に合わせて自宅で待機しなければならないという煩わしさから解放されるので、使ってみると本当に便利で快適。もちろん大切な荷物を保管するものなので、こういうものこそ耐久性にこだわって質のいいものを選ぶのは大事です」
岩切流の心地いい家とは、趣味のサーフィンがストレスなく楽しめるのはもちろん、便利かつ手間をかけずに長持ちする家であることも重要なポイントなのだ。
●岩切剣一郎(いわきりけんいちろう)
『カリフォルニア工務店』クリエイティブディレクター。一級建築士ながら、ウンチクではなく経験や現実の裏付にもとづいた上で素直に自分の好きな物を提案し、作り上げる。2015年に建てた自邸では、根っからのカリフォルニアスタイルを体現した充実のライフスタイルを送っている。
「SURFER’S HOUSE」LIXIL×カリフォルニア工務店
“理想の暮らし”。LIXILは考えました。
これまでも暮らす人の気持ちに寄り添うように商品開発をしてきたLIXIL。
その想いをひとつの“ライフスタイル”として提案できないか。
家づくりの先にあるスタイルを提案する新プロジェクト、始まります。
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