ぬりえで楽しむ平安絵巻
ぬりえ 源氏物語
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2017.01.02
絵本業界史上に類を見ない「クラウドファンディング」による絵本づくりを達成し、その絵本『えんとつ町のプペル』は発売後2か月23万部を記録した西野亮廣氏。お笑いコンビ・キングコングとしてお茶の間で笑いを生み出していた姿を思い浮かべる人の方がまだ多いかもしれないが、いまや絵本作家としても巨大なヒットメーカーだ。そして同時に、様々なイベントを仕掛けるプロデューサーであり、最近ではかねてからの希望であった、町づくりを手掛けはじめている。彼に対して肩書きというものはすでに意味を成さないといってもいい、まさにスーパークリエイターである。
西野氏が絵本の分業化のための資金づくりなどに活用しているクラウドファンディング。ネット上に企画を発表し、広く投資を募るという仕組みだが、このクラウドファンディングを上手に利用したことが、彼のプロジェクト成功には大きく影響している。
西野氏はクラウドファンディング活用のポイントの一つとして、応援してくれる人、巻き込まれてくれる人をたくさんつくることが大事だと話す。資金を出してくれた人はその企画を応援し、宣伝もしてくれる。
「いまは、たとえばクラウドファンディングや、オンラインサロンなど、他人に与えた親切がキチンと返ってくる導線が整備されています。『情けは人のためならず』を理屈で説明できてしまう時代になったわけです。だから、これからは信用を稼ぎにいったほうがいいと思いますよ。」
「信用があればあるほど、選択肢が増えるので、信用を稼いでおいて、人に親切をしておいて損はないと思います。」
「富があるなら、率先して分配したほうがいい。それが信用に変わるし、信用は税金がかからないので」
(『Discover Japan』2017年2月号より引用)
企画がちゃんとしているのは大前提。最終的には支援者が企画した人を“応援したいかどうか”である。企画者自身がそのために働きかけ、信頼を獲得することが大切なのだ。
そう語る西野氏のクラウドファンディングの活用術は、いいものを全力でつくること、それをつくり手として売り、届けるまでを責任を持ってやりきること。募った支援には確実に最良の結果で返すこと――そんな心意気が見えてくるようだ。
西野氏のクラウドファンディングの活用術は、2017年1月6日(金)に発売となる月刊誌『Discover Japan』内の特集「西野亮廣から、未来の日本のヒントが見えてくる。」にて紹介。最先端を切り開く先駆者として西野氏の活動や思い、志までを紐解き、あるべき日本の将来像と描き方を探る。西野氏の提案により、本特集の表紙デザインは4パターンをFacebookで先行公開し、広く読者の意見を募集。制作過程につくり手、参加者を巻き込むことでファンを増やすという西野氏の手法を取り入れた試みを行った。
https://www.facebook.com/DiscoverJapan/photos/a.132571720177893.18664.120293281405737/928425070592550/?type=3&theater
■『Discover Japan』Vol.64 2017年2月号
特集:西野亮廣から、未来の日本のヒントが見えてくる。
発売日:2017年1月6日(金)
定価:780円(税込)
https://www.ei-publishing.co.jp/magazines/detail/discover-japan-429130/
【CONTENTS】
西野亮廣、高野山へゆく。
スペシャル鼎談「日本の未来は明るいし、僕らが明るくする。」
まずは知っておきたい、改めて、西野亮廣を知るためのキーワード
西野亮廣が倒したい相手 空海はスーパークリエイターでした
西野亮廣はなぜ絵本を描こうと思ったのか?
西野さんの夢の叶え方 ――秘密は「クラウドファンディング活用術」にありました。
西野亮廣、伝統産業の街・高岡で12代目鋳物師を演じる
西野流 地方創生、はじめました
西野亮廣が2017年、たくらんでいること ……他
○西野亮廣
お笑いコンビ・キングコングとして活躍しながら、絵本を刊行。絵本業界として異例の35人のスタッフによる分業でつくられた『えんとつ町のプペル』(幻冬舎)は、発売2か月で23万部の発行を記録。入場無料で『えんとつ町のプペル展』を実施するため、その制作費を募ったクラウドファンディングでは4600万円以上、6257人という支援を集めた。2016年8月刊行の著書『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』(主婦と生活社)は10万部突破。お笑い芸人や絵本作家という枠組みにとらわれない活動で全国に強いファンをもつ。一方で、SNSで「週4ペースで炎上」する(本人談)という、その率直かつ過激な発言でも話題を集める。
(ヨシザワ)
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