自分らしい住まい。
湘南の家づくり
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2016.06.22
「○○さんのお家に誘われるのが、楽しみ!」
「何度だってお呼ばれしたい!」
そんなふうに思わせるような“おもてなし上手”が、あなたの周りにいませんか? とても気軽に誘ってくれて、出かけてみると、なんだかとても気が利いていて。それでいて、大げさなパーティー感はなく、カジュアルな雰囲気で居心地がいい。……そんな絶妙なバランス感覚のおもてなしをしてくれる人。
そんな記憶に残るホームパーティーは、どこが“特別”なんだろう?
暮らし上手の取材の中でわかってきたのは、どうやら彼/彼女たちのパーティーが素敵なヒミツは、ほんの小さな工夫と気遣いにあるらしい、ということ。
「どうしたらそんな素敵なパーティーにできるの?」というあなたも、「ホームパーティーなんて、そんなハードルの高いことできない……」というあなたも、参考になるポイントをご紹介します。
招待側であるおもてなし上手は、ゲストに気をつかわせないよう、さりげないけれどあたたかい工夫をしています。たとえば子どもたちが一緒のパーティーで、料理家の瀬戸口しおりさんが工夫するのは、カラフルなテーブルクロス。汚れることを前提にラフに洗って使えるものを用意するといいます。
「“こぼしても平気な布”としておけば、お母さん達も気楽。グラスからの水滴も、ちょっとした食べこぼしも、気にせずに食事が楽しめます」(瀬戸口さん)
どんなに気がおけない仲だったとしても、人の家では何をするかわからない子どもたちは、どうしてもヒヤヒヤしてしまうもの。招待側が「洗えるから、気にしないで!」と言ってくれるだけで、お子さんがいるゲストは、ぐっと心の負担が取れて、楽しめるように。もちろん、テーブルをパッと華やかに見せる効果もあります。
おもてなし上手のおもてなしが人の記憶に残るのには、理由があります。どうやったらみんなが喜ぶだろう? 場が盛り上がるだろう?……決してどういうものが“見た目がいいのか”“褒められるのか”という評価意識ではなく、一緒に楽しむことを中心に考える。だからこそ、相手を感激させ、記憶に残るのです。
たとえば、料理家・写真家のminokamoさんは、ゲストの味の好みに配慮して、タレやソースを数種類用意。幅広いゲストの好みに答えて、みんなが満足できるようにしているといいます。
また、自分で作れる無発酵パン「ロティ」がオススメとのこと。生地を前日に仕込んでおいて、生地を伸ばす工程と焼く工程をパーティー当日にゲストと一緒に作業するようにします。そうすると、参加型イベントのような形になり、自然と場が盛り上がる。こんなサプライズを用意することも、喜ばせるための工夫のひとつ。
招待側だって楽しく参加したい! 自分が楽しむことも大前提です。それが、おもてなし上手の3つめのポイント。料理のサーブ役だけでは物足りないし、ゲストもかえって気をつかってしまうかもしれません。
もてなし上手は自分も当日一緒に楽しむための工夫が上手。料理研究家の樋口正樹さんは「僕自身、ホームパーティーは会話を楽しみたいから、料理は至ってシンプル。むしろなくてもいいと思うぐらいです」と、ホストとしてのハードルを上げず、むしろ潔く手を抜くことが大事と笑います。いかに上手に“ズル”をするかが決め手だそうで、いつもよりちょっと贅沢な食材を選ぶだけで十分。調理も手間をかけず、洗う食器と調理道具を少なくするのが、「ホームパーティーはこりごり」にならない秘訣だそう。
豪華な料理やびしっと整ったテーブルセッティングだけが、ホームパーティの特別感を決めるものではありません。何よりもまず、ゲストも、そして招く側の自分も楽しむこと。
みんなが気持ちよく、気兼ねなく笑いあう場になるためには何があるといいだろう? と、わくわくしながら考える。それが、ホームパーティ成功のためのなによりの秘訣かもしれません。
(ヨシザワ)
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¥1,018(税込)
(2016.06.20発売)
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