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大切な身内が亡くなったあとの手続きの本 2019年改訂版
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2016.08.03
「オールスパイス」って知っていますか? スーパーに並んでいるのは見るけれど、実際には手に取らない……そんな存在かもしれません。でも実はこのスパイス、ひとつ持っておけばとっても頼りになる、『使える』スパイスなのです。
別名『百味(ひゃくみ)こしょう』『三香子(さんこうし)』と呼ばれる通り、ミックススパイスのような香りをもつ単品のスパイス。シナモン、クローブ、ナツメグを合わせたような味と香りが特徴。コツをつかめば、さまざまな料理に応用が利きます。
爽やかな香り、奥深い味わい、ほんのり甘い後味が特徴のオールスパイスは、合わせる食材も甘いものが好相性。味や色が濃い肉や魚と合わせると、スパイスの特性が引き立ち、料理がぐっと奥深い味わいに。では具体的に何を選んだらいいの……というあなたに、料理家の村山由紀子さんに教わった、オールスパイスと合わせたい食材を紹介します。
肉も魚も、淡泊なものはスパイスの味に負けてしまうため、なるべく色が濃く、味の強いものを選べば◎。挽肉なら、鶏挽肉よりも合挽肉のほうが味がなじみます。牛肉、ラム肉、鶏レバー、合挽肉など。赤身のものを選んで。魚は青魚全般、サーモンもおすすめ。
刺身用の鮭に塩とグラニュー糖をまぶし、オールスパイスを全体に振りかけて冷蔵庫で寝かせるだけ。オールスパイスのスモーキーな香りでスモークサーモン風に。スパイスはこしょうやディルシードも好相性。
甘い香りのするオールスパイスは、甘みの強い野菜と合わせれば間違いなし。ジャガイモなどの淡泊な野菜も、揚げたり、マヨネーズで和えたりと、しっかりした味つけにすることで物足りなさがカバーされます。葉野菜を使用する場合は、赤身肉を足すなどすればOK。甘みの強いカボチャ、トマト、ニンジン、玉ねぎなどは相性抜群。ジャガイモなども調理法によっては◎。
マヨネーズの代わりに、水切りしたヨーグルトを使用。オールスパイスやレーズン、カボチャと混ぜ合わせて、スパイス香る爽やかなサラダに。スパイスはシナモンやナツメグでも代用可能です。
食材との相性と同様に、調味料も味の濃いもの、色の濃いもの、甘い味のものとよく合います。和洋中、ジャンルは問いません。例えば、和食の定番の豚肉のショウガ焼きに加えれば、エスニック風味の一皿に大変身。いつもの味にプラスすれば、手軽にアレンジ料理が楽しめます。醤油との相性抜群。その他、基本的にはちみつやきび砂糖などの甘い調味料のほか、バルサミコ酢にもよく合います。
オレンジマーマレードの爽やかさを利かせたジューシー&スパイシーな一品。スペアリブの味が強いので、オールスパイスも多めが◎。スパイスは他に黒こしょうや八角、クローブもおすすめ。
ケーキやクッキーなどの焼き菓子全般と相性抜群なので、小麦粉とは文句なしの関係。オールスパイスならではの深い風味が加わり、ワンランク上の味わいに。和菓子も種類によっては相性が良く、とくにきなこやあんこと合わせると美味。果物は酸味の少ないバナナやリンゴがおすすめ。リンゴジャムに加えても。
ニンジンにきび砂糖、小麦粉と、オールスパイスと好相性の食材ばかりを揃えた文句なしのレシピ。仕上げにサワークリームをかけてほど良い酸味をプラス。スパイスはシナモンやナツメグも美味しい。
使っている食材や作り方はそこまで変わらなくても、この守備範囲の広いオールスパイスが1本あれば、いつもの一皿もちょっと違った味わいに。相性のよい食材を覚えたら、料理の幅はぐっと広がるはず。まずは試してみてはいかが?
○村山由紀子さん
料理家。素材の持つ美味しさを引き立てるシンプルな料理を得意とする。著書に『パンのおかず50』(実業之日本社)、『女子飲みの友 スパイスおつまみ』(講談社)などがある
(ヨシザワ)
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