週末、乾杯しませんか?
暮らし上手のホームパーティー
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2017.02.01
もう着ないなあと思いつつ、タンスの中にしまったままになっている服たち。きっぱり捨てて、すっきり断捨離! ……という気持ちもある一方、家族の思い出が詰まった洋服はなかなか捨てられないもの。
そんなときは、思い切ってリメイクしてみませんか?
音楽家である良原さんの楽しみのひとつは、息子さんの洋服づくり。といっても、型紙から作るわけではなく、家族の洋服からリメイクして作ります。一時は離れていたお裁縫ですが、出産を機に再開したところ、その“思わぬ効果”にハマったそう。忙しい毎日の中でもちょっとした空き時間でできて、家族みんなのきずなが深まる。そんな良原さん流のリメイク術とは?
「母が自分のワンピースを半分に切って、私と妹、二人分の洋服を作ってくれていたのを覚えています」と話す良原さんは、お裁縫が身近にあったこともあり、小学生の頃には見よう見まねでミシンを踏み、気づけば洋服まで作るようになっていたそう。その後一度は離れていたが、息子さんが生まれたことでお裁縫を再開することに。
「当初は産着などのささやかなものを作っていたんです。それが育児に慣れてくると調子が出てきて(笑)」
今は我が子の洋服作りが楽しみの一つ、と話す良原さん。洋服作りは子育ての傍ら、ちょっとした空き時間で手早く作れるようにと、既存の服の形を生かしたリメイクが中心。そしてリメイクであることが、良原さんの洋服づくりの大きなモチベーションにつながっています。
祖父の赤色ニットをリサイズしたり、母親のサマーニットの袖を帽子にしたり。良原さんのご両親やご祖父母がかつて愛用していた洋服を息子さん用にリメイク。
「リメイクした服を着ている息子の姿に、じいじもばあばも大喜びです」
家族の思い出が詰まった洋服はなかなか捨てられないもの。でも良原さんの手にかかれば、味のあるお祖父様のセーターもお子さんの愛らしいセーターと帽子に大変身。
とはいえ、子育て中はなにかと忙しいもの。良原さんも、子どもが昼寝している間や夜間など、ちょっとした空き時間で手早く作れることをテーマに、型紙なしでも簡単に作れる方法を日々考えているそう。
例えば、ご主人の着古したトレーナーなら、袖や身頃が子どもの下半身のサイズに近いので、既存の縫い目を利用して、動きやすいズボンに。トレーナーの袖や見頃、Tシャツの首回り、タイツのふくらはぎ部分を上手に利用すれば、あっという間に完成! 既存の服の形を極限まで生かし、カットする部分、縫う部分を最小限にすることで、手間なく効率的にリメイクすることができます。
リメイクで余った端切れは、捨てずに新たな作品作りのために大切に保管。箸入れに、コースターに。シャツのポケットは息子さんのズボンにくっつけて……。
生地や服に込められた思い出を、無駄なく美しく使い切る。そうすることで、良原さんの生活のここかしこに、家族を思う気持ちや思い出が息づき、息子さんにも伝わっていく。「家族の洋服を子ども用にリメイクすると、なんだかみんなが繋がっているようで、私まで幸せな気分になれる」と話してくれた、良原さん。あなたも家族が幸せになるリメイク術、始めてみませんか?
○良原リエさん
音楽家。アコーディオンやトイピアノの鍵盤奏者。出産を機に料理、庭、子育てなど、暮らしまわりのスタイリング、連載などを手掛けるように。著書に『音楽家の台所』(コノハナブックス)など。今春公開の映画「ターシャ・テューダー 静かな水の物語」の音楽を担当。
(ヨシザワ)
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