週末、乾杯しませんか?
暮らし上手のホームパーティー
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2017.03.29
神楽坂で手仕事の温もりあふれる器や雑貨などを取り扱うショップ&ギャラリーを運営する平盛道代さん。ご夫婦二人で暮らすのは、1LDKのマンションの一室。決して広いとはいえない広さですが、訪れてみるとそこには狭さを感じさせない、くつろぎの空間が広がっていました。そこに隠された、平盛さんの『インテリア術』とは?
以前は古い一軒家でお店兼住居として暮らしていたところ、建物の取り壊しにより現在のマンションに引っ越しを決めた、平盛さんご夫婦。以前住んでいた家から比べて、広さが1/3ほどに狭まったため、色々なものを手放したそう。
「遊びに来た友人からは、『何もないね。どうやって暮らしているの?』と言われるのですが、器を取り扱っている店を運営しているのもあって、実はものはあるんですよ」と笑います。
部屋がすっきりと見える理由のひとつは、高さのある家具は置かないこと。背の高い家具は空間に圧迫感を与えてしまうため、家具はすべて腰ほどの高さのもので統一しているそう。
ただ、背の高い棚は収納力があるのも事実。背の低いものにすれば、それだけものが溢れてしまうのでは……。
「今ある収納に収められるように一つ新しいものを入れるなら、一つなにかを手放すようにしています」
「いれもの」を先に決めてしまって、そこからは増やさない。引っ越しによって部屋のサイズが変わる際に持ち物を厳選したように、棚のサイズにおさまるようにものを持つことをやりくりする、という考え方。
台所周りは、冷蔵庫と電子レンジ以外は収納し、使う時のみ収納棚から取り出す方式でものを置かずにすっきりと見せています。一方、普段使いのコップなどは、あえて棚の上にディスプレイするように「収納」。コップや器など日々使う道具が、ショップと同様に、棚に美しく並びます。「しまう収納」と「見せる収納」を使い分けているのも、取り入れたい工夫です。
もともと、部屋の中にお気に入りのコーナーを作るのが好きだったという平盛さん。窓際にコレクションの一つである小さな花ビンが並べられていたり、棚の上に季節の花々が活けられていたり、小道具でイベント感を出して楽しんでいます。
「表情におもしろみがあり、使いやすくてシンプルな器が好きで陶器やガラスを中心に集めています。色が多いとごちゃごちゃとした印象になってしまうので、青や白など4~5色ほどに厳選して購入するようにしています」
飽きのこないように季節によって設えを変えていく、見せる棚。バラつきが出ないのには色彩を統一するというルールがあったのです。
広さがあれば広々見える、というわけではないのが、インテリアの難しくもあり、面白いところ。スペースがないから……と居心地のよい空間をあきらめる必要はない、と平盛さんのお部屋は教えてくれます。
○平盛道代さん
手仕事の器と雑貨を扱うショップ&ギャラリー『ラ ロンタジル』店主。日々の暮らしに寄り添い、心を豊かにしてくれる器や道具、手工芸品を紹介している。ギャラリースペースでは毎月展示会を開催。http://la-ronde.com/
(ヨシザワ)
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(2017.03.23発売)
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