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暮らし上手archive おうちごはん300
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2017.04.12
ぷっくりと肉厚な葉や茎がかわいらしく、とってもフォトジェニックな多肉植物。部屋のインテリアとしても映え、頻繁に水やりをする必要がなく、人気上昇中です。
買ってみたいけど、育てられるかしら……。買ってみたけれど、元気に育てるポイントが知りたい! そんな多肉植物ビギナーが知っておきたい、育て方の基本をお教えします。
ベランダやテラス、明るい窓辺など、日当たりのいい場所で育てるのが基本。日照不足になると茎が間延び(徒長)したり、葉の色が悪くなったりするので、日当たりが気になる場合はこまめに日光浴をさせてあげましょう。
風通しがいいカラッとした場所であることも大事な条件。室内の場合は換気を忘れずに。屋外では雨が当たらない場所で管理し、真夏は強い日差しが葉やけの原因になるので半日陰など涼しい場所に移動しましょう。
体内に水を蓄え乾燥に強い多肉植物は、水のやり忘れよりも水の与えすぎで枯らしてしまうことが多いよう。土が湿った状態が続くと根腐れが起きやすく、元気に育たないので注意しましょう。水は土が完全に乾いた状態になってから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりあげて(鉢穴がない場合は土全体を湿らせる程度に)。このメリハリが大切。ただし生育を休む休眠期は月に1回程度など水やりは控えめに。
霧吹きでの水やりは根まで水が届かず、葉に水がかかると葉やけや腐敗を起こす原因にもなるのでNG。根元からたっぷり与えるのが正解です。
原産地でも栄養分の少ない土地に生える多肉植物は、一般的な草花と比べて肥料を必要としません。植えつけ時に少量施せば十分で、多肉植物用の培養土にあらかじめ含まれている場合は不要。日当たりと風通しに気をつければ比較的病気にはなりにくいですが、万が一黒班病などの病気や害虫を見つけた場合は、傷んだ葉などをすぐに取り除き薬剤を散布して。害虫や病気を防除する園芸用の薬剤が市販されているので、そちらをチェック。
園芸用の鉢にこだわらなくてもOK。和食器やホーロー容器、ガラスの容れ物など、自分のインテリアのイメージに合わせて、さまざまな容器を活用してみましょう。その上で、生育環境としては水はけと通気性を良くする必要があるので、土を工夫して。底に穴のない器を使う場合は、根腐れを防止する珪酸塩白土など市販の『根腐れ防止剤』を土に加えると◎。大きくて深い器を使う場合は、底に軽石を敷いて、水はけを良くするのも有効です。
高温多湿に弱いため、夏は強い西日を避け、半日陰になる場所で風通し良く育てて。耐寒性の低い品種(多くが該当)は、冬期は室内の明るい場所に取り込んで管理を。梅雨時期や夏はスタンドや棚の上に置くと風通しがよくなり、過湿や高温になるのを防げます。冬の寒い時期は室内の日当たりのいい場所に取り込んだ方が安心。
『夏型』種は春から秋に成長し、冬に成長を休む(休眠期)タイプ。『冬型』種は秋から春に成長し、夏が休眠期。『春秋型』種は春と秋に成長し、夏と冬が休眠期。どの種類も休眠期は水やりを控えて育てるのが基本です。
忙しい毎日の中でも育てられる多肉植物は、きっと疲れて帰ってきたあなたの心を癒してくれるはず! ぜひ元気に育てて、長く愛してあげましょう。
教えてくれたのは
○勝地末子さん
東京・自由が丘の人気グリーンショップ『ブリキのジョーロ』の店主。グリーンスタイリストとしてアレンジから庭のプランニングまで手がける。著書に『はじめてのテラリウム』(エクスナレッジ)等。http://www.buriki.jp/
(ヨシザワ)
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¥1,320(税込)
(2017.02.25発売)
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