子どもがどんどん食べる野菜レシピ
2017.06.14
毎日がラクになる作りおきは「ついで」に作れる&シンプルであることが鍵!
毎日の食事づくりの負担を軽くしてくれる、作りおき。でも、実際にやってみると作りおきを準備すること自体が大変で、結局やめてしまった……という人も少なくないのでは? 「今日は作りおきを作るぞ!」と張り切って取りかかろうとすると、作りおきのハードルは上がってしまいます。料理家のスズキエミさんに、頑張らない「ついでの作りおき」を教えていただきました。
作りおきを長く続ける秘訣は「気負わないこと」
料理家のスズキエミさんは、まずは気負わないことが、作りおきを長く作り続ける秘訣だといいます。
「はりきって『作りおきをするぞ!』と取りかかるのは大変。作りおきを作るために買い物に出かけたり、キッチンに立つのではなく、買い物に行ったついで、料理を作るついででいいと思います」
例えば朝食の味噌汁の具材に大根を使う時、多めに切って切干大根を作る。そんな調子で毎日の料理の延長で作りおきを作れば、「作らなきゃ」にならずに、あとで使える一品が無理なく完成!
調理もゆでるだけ、炒めるだけ
さらに調理法もとってもシンプル。ゆでるだけ、炒めるだけで、できるだけ手間をかけないのがスズキさん流。シンプルな味にしておくほど、作る時にアレンジの幅が広がって使いやすい、というのも理由のよう。
「カボチャのペーストは蒸すだけ、トマトソースはトマトを煮込んだだけででき上がり(笑)。でもトマトソースはニンニクや塩を入れて味を濃くした方が保存性は高まります。使いやすさと保存性、どちらを選ぶかはその都度で」
味つけなしの作りおき、究極は「干し野菜」
そして、スズキさんのシンプルな作りおきの究極の形が、干し野菜。キュウリ、ゴーヤ、ズッキーニを約3mmに切って、半日ほど風通しのいい場所に干しておくだけ。カラカラに乾いたゴーヤは、そのままでおやつになりそうな甘みが噛むほどに口の中に広がります。「3時間ぐらいしたら裏返すと、両面乾きやすくなります。乾燥剤を入れた清潔なビンで1カ月から半年ぐらい保存できます」
サラダに干し野菜を使ってみると……醤油と酢だけとは思えない味わい深い一品に変身。通常のサラダとはひと味違う食感と旨味が、あとを引くおいしさです。
自分のペースで「干せる時に」でOK
スズキさんは干し方にいたっても、細かく決め事を作らずとっても柔軟。「いつ干したら良いですか」という質問に対しては、「自分のペースで干せる時がベスト」とのこと。1時間でも干すと味も食感も変わるそう。
「完全に乾き切らない半干しでも、戻す時間が短くなって使いやすいです。保存は保存袋に入れて冷蔵庫で2週間を目安に」
安くて美味しい旬の野菜は、つい多めに買いがち。使い切れずダメにする前に、切った後に蒸す、干す、煮込むなどしてストックするそう。大根やキャベツなどの大物野菜はカサが減ってグッと扱いやすくなるのもうれしいポイントです。
「お守り」のような作りおきがあれば、明日の台所しごとがもっと楽しくなる
スズキさんにとって、「作りおきはお守りみたいなもの」。作りおきが一つでもあることで、「これがあるから今日の献立は……」と、ゼロから考えるよりずっと楽に決められるといいます。これまで作りおきをしんどいと感じてしまっていた人は、ちょっと肩の力を抜いて、「ついで」の作業を意識してみると、思いがけず暮らしが変わるかもしれません。
●スズキエミさん
レストランやカフェ勤務を経て、料理家として独立。料理教室『暦ごはんの会』を主宰。素材の味を生かした料理が人気。著書に『季節の保存食とレシピ』(家の光協会)、『スズキエミさんのいただく野菜』(主婦の友社)などがある。
(出典:『暮らし上手の作りおき術』)
(ヨシザワ)
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¥1,018(税込)
(2017.05.23発売)
ISBNコード|978-4-7779-4622-8
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