相続法改正を完全網羅!
大切な身内が亡くなったあとの手続きの本 2019年改訂版
© 1999-2021 Ei-Publishing Co.,Ltd.
2016.06.03
最近めっきりキッチンから姿を消したけれど、昔から欠かせない存在だった天然素材のカゴやザル。それをいまキッチンに取り入れたら……?
カゴが持つ天然素材ならではの柔らかさが、手にも食材にも器にも優しく、使い手の心も和らげてくれます。暮らし上手編集部がウェブショップ『世界のかご カゴアミドリ』の伊藤朝子さんに教わった、上手な取り入れ方をご紹介します。
水周りで使用することを想定された碗カゴは、洗った器の水切りができるよう上げ底になっているのが特長。右のカゴが作られた青森県の弘前はりんごの名産地。古くから根曲竹を使ったりんごの収穫カゴが作られており、その技術を生かしてこうした日用品も生まれたといいます。
※長時間濡れたままで置いておくことは禁物。使い終わったらすぐに拭き上げて乾燥させるなど、お手入れを忘れずに。
りんごを傷つけないしなやかな素材感は、茶碗にも優しい。写真左奥のカゴは編みたての青々とした表皮が爽やかな真竹製。細い竹ひごを波のように編み合わせたこのカゴは通気性に優れ、時代を経ても変わらぬ美しさがあります。
米を研ぐために作られた米研ぎザルは、水の抜けが考えられた絶妙に詰まった編み目で素早く水が切れ、米研ぎがとてもスムーズ。写真のカゴの素材である「またたび」は水を含むと柔らかくなり手触りも◎。弾力があるため、手にも米にもあたりが優しく、面倒な米研ぎが楽しい時間に変わります!
葉物野菜の水切りには六つ目など透かし模様に編まれたカゴが便利。水切れが早くカゴ自体も乾きやすいので、使い勝手も抜群です。風通しが良く、ひっかかりが少ない丁寧な仕上げは、布類の保管にもぴったり。キッチンで使う布巾やディッシュクロスのストック入れに。
かつてプラスチックやステンレスがない時代には台所用品の多くが天然素材で作られていました。扱いが楽な人工素材の道具についつい頼ってしまいますが、昔ながらの台所道具は昔の人の知恵の結晶。思いのほか、今の時代にも使いやすいものなのです。
真竹は水周りの道具にもよく用いられる実用的な素材。ゆでたうどんや野菜の湯切りをしたり、小さいものは味噌を濾したり……。その万能性は、負けていません!
◇ ◇ ◇
カゴの魅力は、やっぱりなんと言っても、その見た目の美しさ。ここまでご紹介した5種類のカゴを見るだけでも、その用途によって、素材もデザインもまったく異なることがわかります。職人が手作業で形にしてゆく工芸品……。美術的な美しさもあるから、その場におくだけで、空気が洗練された雰囲気に。カゴをキッチンに置く一番の効果は、“台所に立つ自分の気持ちがあがること”かも。
○伊藤朝子さん
東京都国立市で『世界のかご カゴアミドリ』(http://kagoami.com/)をご主人とともに営む。産地や作り手のもとに足を運び、定期的に企画展なども開催しながらカゴの魅力を紹介している。著書に『カゴアミドリのかごの本』(マイナビ)。
(ヨシザワ)
詳しくはこちら!
¥1,018(税込)
(2016.05.21発売)
この記事を読んだ人におすすめの記事
あわせて読みたい