マニュアル原本完全復刻。
誉発動機 取扱説明書 完全復刻版
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2015.05.24
第二次世界大戦の日本の名戦闘機といえば、零式艦上戦闘機、略称:零戦(ゼロ戦)の名が最初に上がるだろう。
堀越二郎による設計は、長く優美で抵抗の少ない主翼、少しでも空気抵抗を減らすための沈頭鋲、引込脚、当時最新鋭の超々ジュラルミンなどの素材を使い、軽量、高効率、で高い運動性能を持つ機体を実現していた。
しかし、そもそも終戦まで生き長らえた零戦は少ないし、その生き残った戦闘機もほとんどが破壊された。その後朝鮮戦争に向けてのジェット化で米軍機においても多くのレシプロ機が破棄されているが、残った機体の少なさは敗戦国故といえるだろう。
そんな中、戦後70年近くを経て、新たに新造される零戦が生まれている。
上の写真の飴色の零戦21型はそうやって新造された機体のひとつ。ソロモン諸島で回収された零戦の残骸の一部を資料として、ほとんどの部品を新造してカナダ→アメリカでレストアされた機体だ。
さらに驚くのは、完全に新造された零戦もあるということだ。上の3機編隊の奥の2機は、資料からリバースエンジニアリングで完全に新品として作れた零戦22型なのだ。
ちなみに、手前の零戦52型『61-120』は、とても有名な機体で、現存する唯一の栄エンジンで飛ぶ零戦だ。レストアされ、飛行したのが1978年で、以来フライトを続けているので非常によく知られている。日本にも『3度里帰り飛行』しているし、零戦52型の模型・プラモデルなどのほとんどがこの機体をモデルにしているので、多くの模型は『61-120』となっている。
ちなみに零戦52型は速度を上げるために翼端を切り詰め、パワーアップしたエンジンの排気管がカウルからのぞくのが特徴的ないわば『後期型』。迫力がある本機を好む人もいるし、「零戦22型などの長い主翼を持つ機体の方が零戦本来の美しさを持つ」と主張する人もいる。
ともあれ、戦後初めて実現した零戦の3機編隊の動画をとくとご覧いただきたい。
120分のDVD動画の付いた、さらに詳細な解説については、下記の本『零戦よ永遠なれ』でお楽しみいただける。
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¥2,200(税込)
(2014.07.25発売)
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