おいしい魚の基礎知識。
知っておきたい魚の基本 新装版
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2016.06.24
グッピーやネオンテトラなどの淡水の熱帯魚に比べると、ずっと飼うのが難しいように思われがちな海水魚。映画『ファインディング・ニモ』の続編『ファインディング・ドリー』の公開(2016年7月16日)もあって、海水魚を飼ってみたい、「けど、難しいんでしょ?」と思っている人も多いのではないだろうか? しかし、少なくとも、『ニモ』こと『カクレクマノミ』だけなら飼育はそれほど難しくない。
ポイントは
1.大きめの水槽にする
2.ろ過槽は酸素を十分に含むように
3.バクテリアを飼うつもりで
というところにある。
もちろん、海の魚だから、水道水では飼えない。カルキ抜きをした水道水に、粉末の人工海水を混ぜて飼う。人工海水は塩化ナトリウム(塩)をはじめ、塩化カルシウムやマグネシウムなどさまざまな海水の成分が混ぜてあって、水に溶かすだけで海水に近い成分を作れる。
淡水の熱帯魚を飼う場合と違って、この人工海水を混ぜるだけで、pHなども飼育条件に合ったものが作れるから、ある意味簡単なのだ。
水槽は、60cmぐらいの、少し大きめの容量のあるもの。
水槽の他には、できれば専用の水槽台(水槽は重いので専用台の方がいい)、ろ過槽、ヒーター、照明、底砂(サンゴ砂がいい)、ライブロック(サンゴ礁の海の岩で、バクテリアを水槽に導入する役目を果たす)があれば、まずは飼える。
最低限のシステムでいえば2〜3万円。少しぜいたくをしても7〜8万円あれば、かなり充実した状況で飼える。
(モデル:多聞恵美)
といっても、実は問題がひとつあって、年中水温は少なくとも30度以下、できれば25度以下に抑えておく必要がある。このためには少なくとも5万円以上する水槽用クーラーを買うか、水槽のある部屋に年中エアコンを効かせておく必要がある。このあたり、ちょっと敷き居の高い部分ではある。
海水魚飼育には、細かいノウハウがいっぱいある。だから、熱帯魚ショップの店員さんと仲良くなってちゃんとコミュニケーションできるようにしておいた方がいい。ネットだけでは調べられない細かい、実際的な飼い方を教えてくれるはずだ。ショップの店員さんは、単に商品を売っているだけでなく、アドバイザーであり、魚たちの主治医でもあるわけだ。
(撮影協力:スプラッシュ宮前平店)
あとは、水槽の水温や、水質をなるべく安定させること。2週間ごとに1/3〜1/2ぐらいを換水することなどがポイントだろうか? 長期にわたって楽しむなら、大型の水槽を用意し、機材を充実させれば安定して長期間、魚だけでなくサンゴやイソギンチャクなども飼育することができる。
興味あれば、ぜひチャレンジしてみていただきたい。
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