自然を楽しむためのノウハウ
別冊ランドネ 親子でキャンプBOOK
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2017.01.02
空気の澄んだ冬は、都市部でも星がきれいに見える嬉しい季節。ただ眺めているだけでも楽しいけれど、冬の星空の特徴や星座にまつわる神話を知れば、宇宙をもっと身近に感じられるはず。スターウォッチングがさらに味わい深くなる、冬の星座のあれこれをご紹介しよう。
有名なオリオン座をはじめ目立つ星座が多い冬の夜空は、とてもにぎやか。南の空でとびきり明るく輝く星はおおいぬ座のシリウスで、オリオン座の肩の星ベテルギウスと、その左に光るこいぬ座のプロキオンをつなげた三角形は“冬の大三角”と呼ばれる。ここから視野を広げていけば、周囲の星座が次々と目に飛び込んでくるだろう。
ぜひ探してみてほしいのは、シリウス、プロキオンとふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲルが描くダイナミックな“冬の大六角形”。オリオン座の三つ星やプレアデス星団(すばる)も他の季節よりくっきりと輝き、見る者を神秘の世界へと誘ってくれる。
星座には、悠久の時を超えて語り継がれてきた神話や伝説がたくさんある。その中でも、こいぬ座に伝わるギリシャ神話は“忠犬ハチ公”の物語を思わせ、日本人には特に親しみ深い。そんなちょっぴり切なくなるストーリーをご紹介しよう。
「ある日、狩りの名手アクタイオンが50頭の猟犬を連れて鹿狩りに出かけたところ、森の奥で美しい狩猟の女神アルテミスとその侍女たちの水浴びを目撃してしまった。これに激怒したアルテミスがアクタイオンを鹿の姿に変えると、アクタイオンは猟犬たちに八つ裂きされて命を落としてしまう。その後、メランボという猟犬が戻らぬ主人を待ち続け、涙しているのを不憫に思ったアルテミスは、この犬を天に上げ星座にしたという」
星々の物語や宇宙の不思議に想いを馳せながら夜空を眺める時間は、心に安らぎや癒しを与えてくれる。慌ただしい毎日、ほんのひとときでも歩みを止めて、頭上に広がる星空を見上げてみてはいかがだろうか。
(エイパブ編集部・ヨシダ)
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