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名僧のありがたい言葉
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2017.03.29
毎日、満員電車に揺られ出勤し、会社では雑務に追われながら結果を求められ、家に帰っても疲れ果てた状態で、家事や育児に勤しむ。私たち現代人は、かなりのストレスの中で生きていると言える。そこで大切になってくるのが、脳を心から休めせてくれる究極のリラックスタイムだ。今話題の『マインドフルネス瞑想』は、そんな時間へあなたを誘い、ストレスフルな毎日に活力を与えてくれる最高のエクササイズと言われている。
瞑想というと、聖職者が悟りを開くために行うもの、というイメージがあるが、実は誰でも無意識のうちに瞑想状態になっていることがある。たとえば、音楽に身をまかせてまどろんだり、気持ちよくゆったり踊っているときなど、完全にリラックスしつつも、意識ははっきりしている状態。そんなときは、気持ちがポジティブになり、疲れもとれて、その後の作業効率もアップする。
1つのことに集中する訓練で、こうした瞑想状態を意識的に作り出すことができる。掃除や通勤、仕事といった日々繰り返される習慣の中でも、マインドフルネス瞑想を取り入れることはできるのだ。
禅の修行でも重視されている掃除。掃除は、部屋をきれいにするだけではなく、心を整え、集中力のアップにもつながり、リラックス効果も期待できるのだ。
マインドフルネスを掃除に活用する際に大切なのは、集中して行うこと。五感をフルに活用して、感じるものすべてに意識を向けることが大切だ。たとえば皿洗いをするなら、手から伝わる泡の感触、水の温度、皿の手触りなど、普段はそれほど意識しないものに意識を傾ける。掃除機をかけるときは、床の質感に意識を向けてみよう。掃除機の先から伝わるフローリングの感触、絨毯に切り替わったときの変化など、「今」感じられるものに意識を向ける。毎日の掃除で、集中力アップやリラックス効果が 得られることを実感できるかもしれない 。
通勤時のラッシュや人ごみは、誰しも不快に感じることだろう。そんな状況でもマインドフルネス瞑想をすることで、気持ちを変えることができる。
つり革につかまって 体を安定させる。目は薄めに開けておこう。窓の外を見てもいいし、電車内を見ていてもOK。ただ見ている状態でいることが大切だ。そして、ゆっくりと呼吸をはじめる。吐いて 吸って「一つ 」、吐いて 吸って「二つ 」と数え、「とお (十)」まで 行ったら、また「一つ」と最初に戻る。途中で「スマホを見たい」とか「前に座っている人が早く降りないかな」などと考えている自分に気づいたら、また呼吸に意識を戻して数え直す。ポイントは「3つ先の駅まで」というようにゴールを決めて行うこと。
仕事をしていると集中力がなくなり、ついネット検索などで時間を浪費することはないだろうか? それは、雑念があなたの脳を支配しているからかもしれない。
仕事には 週、月、年単位で「やるべきこと」がある。そして大きな目標を達成するためのプロセスを考えても、「今」という瞬間に「やるべきこと」が多数あるはず。そこでやるべきことを上手に選択し、選んだ目的に集中し、執着せず、目標を遂行して、長期的な大きな目標を達成していくことが、マインドフルネスを仕事で活かすためには大切だ。不満な状況に気づいたとしても、衝動的な行動へは移らず、目前のことをよく観察し、不快なことにとらわれず、目標を失うことがないように進めるスタンスで取り組もう。
マインドフルネス瞑想は、気が向いたときだけやるのではなく、毎日続けることが大切。少ない時間でもいいので、毎日続けることを心がけよう。
監修:長谷川洋介(東京マインドフルネスセンター)
(編集 M)
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(2017.02.27発売)
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