走り方のルール徹底解説
新・自転車”道交法”BOOK
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2017.05.09
新社会人になった私たちが必要なビジネスマナーは、書店に並ぶ解説書では見つからなかったりする。いわゆる新人が困ったり気にしたりするのは、日々のほんのちょっとしたこと。このシーンでは先輩にどう接するのがよかったんだろう、この場ではどういう言葉を口にするのがよかったんだろう……。でも、直接なんてとても聞けない! 誰か教えて!!
そこで、20代に聞いたリアルな実例に対して、マナーのプロに対応策を聞いてみた。今回のお悩みは、新入社員の「帰りたいけど……」のお悩み2つを解決! お話を伺うのは、マナー講師の磯部らんさんです。
【問い1:ある20代のリアルな体験談より】
入社してしばらく経ったある日のこと。普段は要領の悪い私ですが、この日はまるで神が光臨したかのように仕事がはかどり、気づけば机の上の書類が全部片付いていたのです。スゴイ! ところが、隣を見ると先輩が膨大な書類と格闘中。手伝いたいと思ったけれど、ちょうどのこの日は見たいドラマがあったので、先輩を残して先に帰ってしまいました。
「あ~~わかる……」と頭をぶんぶん縦に振る新人社員が多そうなご相談。さて、この場合の対策は?
「先輩も自分も残業をしていて、自分が先に終わった場合、先に帰ってもいいのかな?と思う新人は多いと思います。そんな場合は、丁寧に『お先に失礼いたします』でOK。もし余裕があって仕事に意欲的ならば、『何かできることないですか?』と聞いてみてもよいでしょう」(磯部さん)
むしろ帰れるなんてうらやましい、毎日残業続きだよ……! という、残業に対する悲鳴に近い声も聞こえてきそうですが……。
「残業が多くて困っている新人さんも多いと思います。効率的に仕事をすすめるためには、普段から上司や周囲とコミュニケーションをとっておくのが理想です。例えば水曜日にどうしても残業ができない場合には、『水曜日は英会話スクールに行っているんです!』などと、普段から公言しておくと◎。どうしても残業をしたくない日は、『翌日7時半に出社して仕事をします』など、前向きな代替案を出しましょう」(磯部さん)
帰れる日は、素直に帰宅して気分をリフレッシュ。残業をなるべくしない働き方を考える方向に思考を切り替え、健康的に働こう!
【今回の答え】無駄な残業を避け丁寧なあいさつで帰宅しましょう。
【問い2:ある20代のリアルな体験談より】
先輩から今日も飲み会に来いよと言われるんです。正直、週に1回くらいだったらいいんですけど、3回とか、困ります。僕だって家でゲームしたり、You Tube で動画見たりしたいんです。ついさっきも、「今日は飲みに付き合え!」と言われたばかり。飲めば体重も増えるし、何かうまい断り方ないかなあと思っています。
「最近は『飲みニケーション』を嫌う新人が多いですよね。けれども、飲みの席は上司や取引先と親しくなる場になりますから、一次会には積極的に参加してみましょう」と磯部さん。でも、どうしても飲むことが得意じゃなくて……。そういう人はどうすれば?
「『自分は飲むのが苦手だから』という人は、相手に飲ませる立場に回りましょう。空いたグラスにビールを注いだり、料理を盛り付けたり。むしろ、そういう気配りができる人の方が、ガンガン飲んでベロベロになるよりもいい印象を与えます」(磯部さん) うーん、なるほど……。自分の糧になると思って、飲み会を社会経験、勉強の場ととらえるのがよいということでしょうか。
「ちなみに、二次会の上手な断り方にもコツがあります。絶対に言ってはいけないのが、『次の日が仕事』。他の参加者も仕事があるのでNGですね。『実家から両親が上京しているので』『田舎なのでバスがなくなります』など、角が立たない断り方を」(磯部さん)
二次会には参加せずとも、一次会にはどう? という磯部さんのアドバイス。誘われるうちに参加して、新人という立場からあれこれ聞いてみると、日々の仕事に役立つことが学べるかも。そのうち奢る側に回る前に、いまのうちにたっぷり奢られておく……のもいいのかもしれません(奢ってくれる上司の場合、ですが)。
【今回の答え】飲み会が苦手でも聞き役に回って参加してみては?
○磯部らんさん
マナー講師。大手運輸会社にて長年勤務し、都内の研修会社に転職。その後、独立してマナー講師に。現在は企業での新入社員研修、ビジネスマナーセミナーをおこなっている。著書に『イラストでよくわかる 敬語の使い方』『人から好かれる 話し方・しぐさ 基本とコツ』『超入門ビジネスマナー上司が教えない気くばりルール』などがある。
(出典:『ちょうどいいマナー』)
(ヨシザワ)
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