知ってるようで知らない日本
もう一度学びたい 地理
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2017.08.11
例えば日本地図を見てどの都道府県がどの位置にあるか正しく言えるだろうか? 日本地理は、中高受験を目指している人はもちろん、日本人として最低限知っておきたい知識でもある。【覚える】ということは、=(イコール)【暗記】と捉えてしまいがちで、暗記しなければ、と思うとそれだけで億劫になってしまうもの。でも、次に紹介する方法なら、覚えることは億劫でも大変なことでもないのだ! 楽しく覚えられ、そして覚えたものが消えていかない。そんな魔法のような暗記法とは?
言葉を覚える時、人はどのように覚えているだろうか?
多くの人がその言葉(文字)自体を頭に入れる、という方法なのではないだろうか。しかしここでは、その言葉が表す【形】や【姿】、【イメージ】を頭に入れる。つまり、【言葉】→【イメージ】という順に変えて思い浮かべていく方法なのだ。
例えば、「ヤドカリ」という言葉があるとする。
ヤドカリってどんなものだろうか。ヤドカリを見たことがある人は、目にした時のヤドカリの姿を思い浮かべているかもしれない。そう、「思い浮かべる」というのは、斜め右上に視線を持っていきながら考える様な感じ。
自分なりのヤドカリが見えればオッケー。
さてこの2つのヤドカリ。左の方は実際にいそうなヤドカリ。一方、右のヤドカリは現実にはいない。どちらのヤドカリが強い印象があるだろう?
私たち人間の脳には、感情が刺激される事がらを体験したり、刺激されるものを見た時に、それを記憶に残すという働きがある。この場合、右のヤドカリを見た時に、「えっ! うそでしょ? 家を乗せているの??」と思うはずだ。
それヘンでしょ!
それおかしいでしょ!
面白いー!
そんなことあるわけないでしょ!
という様なイメージが、脳の中で「記憶に残りやすい」ということ。
つまり、イメージする時に、なるべく「ヘンでおかしくて面白くてエーッ!」というイメージを思い浮かべることが大切なのだ。
さぁ、次からは、実際にいくつかのイメージをつなげたとっておきの記憶法をご紹介しよう。
「ヤドカリが東京タワーによじ登っていたら、東京タワーが走り出して富士山を飛び越えた」
というショートストーリー。
ヤドカリと東京タワー。 そして東京タワーが走る? 富士山を飛び越える?
これは実際にはありえないこと!
でもどんなイメージが頭の中に記憶として残るのか?
そう、ヘンでおかしくて面白くてエーッ! というイメージ。
東京タワーに登っているヤドカリは巨大。 すると東京タワーがいきなり走り出す。そして富士山を飛び越えた。
本当であれば富士山の方が大きいが、このイメージの中では東京タワーは富士山を飛び越えられるくらい大きい。
「そんなこと、あるわけないじゃないー!」
と思ったら正解!
そんなことあるわけがないイメージだと、脳が記憶してくれるのだ。
次に、覚えなくてはならないことは、形のあるものばかりとは限らない。
目に見えないものも憶えるものには沢山ある。
例えば北海道と聞いた時、あの北海道の地形が浮かんでくるかもしれない。
でもここでは地形ではなく、北海道と聞いて、形(実体)のあるものを考えてみよう。
北海道と言えば、、クマ、とうもろこし、イクラ、ラーメンなど。
形として目線の右斜め上あたりにイメージが見えていればOKだ。
このように、実際に形のないものや、北海道のように地形としては見えてきてもイメージにすると漠然としてしまうものを、形あるもの、イメージとしてはっきりと見えるものに置き換えるのが「イメージ置き換え法」なのだ。
いかがでしたか? ここで紹介した2つの覚え方は暗記術の基本。まずは言葉を具体的にイメージし、自分で実感することが何よりも大切。どんな言葉もニヤッと笑いながら頭に入ってしまうに違いない。
●水谷薫子(みずたにかおるこ)
玉川学園にて18年間、ユニークで個性尊重の一貫教育を受けた後、通算7年の欧米生活を経験。感性の豊かさが彩りある人生を広げることを学ぶ。2010年、脳の使い方を変える記憶法の講師となる。息子二人の中高大受験を応援し、難関校に合格。現在、記憶法を用いた独自コンテンツで中高受験を控えた子どもたちに社会科、理科の指導をチームで行っている。
(出典:『決定版! 地理の絶対暗記術』、著:水谷薫子)
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