2017.12.20
プロテインを飲むだけじゃ筋肉はつかない! そのメカニズムは?
筋肉をつけるために、鶏むね肉やプロテインなど、たんぱく質を積極的に摂る人が増えているが、たんぱく質を摂るだけで筋肉がつくと思っていたら大間違い! たしかに筋肉の主成分はたんぱく質だが、筋肉を増やすためには、たんぱく質の摂取だけでなく、筋肉に刺激を与えるトレーニングが必要となる。その理由を筋肉の基本からひも解いてみよう。
筋肉とたんぱく質の関係をおさらい
そもそも筋肉は何からできているのか? 筋肉は筋線維の集合体で、主な成分はたんぱく質だ。筋線維はほぼ髪の毛と同じくらいで、直径は約20~100μm、長さは10cmになる長いものまである。筋線維は多くの筋原線維から構成され、筋線維が集まり筋線維束をつくり、さらに筋線維束の集合体を筋膜が覆い筋を構成している。
筋肉は壊すことで増えていく
筋肉をつくるたんぱく質だが、ただ単にたんぱく質を摂るだけでは筋肉は増えていかない。ポイントは成長因子だ。筋トレをすることにより、一時的に筋細胞が微細なダメージを受ける。すると私たちのカラダはそれを修復させる過程で、次に同じような刺激があった場合にも耐えられるよう、筋線維をさらに強く太くしようとする。その結果、筋量が増えていくというわけ。筋トレや運動した後に起きる疲労や筋肉痛はそのためで、筋肉をつけるには、たんぱく質を摂るだけでなく、筋肉への刺激(負荷)が必要になる理由はここにある。
プロテインの過剰摂取はNG
一般人が1日に必要なたんぱく質の量は体重1kgあたり1gで、例えば体重60kgなら60gとなる。ちなみに、鶏むね肉(100g)は19.5g、豚もも肉(100g)は22.1g、タマゴ(1個)は12.3gといった具合い。通常の生活をするだけなら、食事で摂れるたんぱく質で十分だが、筋トレをして筋肉を傷つけると修復させるために多くのたんぱく質が必要となる。そこを補うのがプロテイン(サプリメント)だ。
そのため、筋肉を早くつけたいなどの理由でプロテインを過度に摂取するのはNG。プロテインを摂取すると多くの水分が必要で、水分不足になると血液循環が悪くなり、腎臓や栄養素を分解するのに負担がかかり、腎炎などを引き起こすことにもつながってしまう。プロテインはあくまでも補助食品であることを忘れずに、上手に摂取することを心がけよう。
(出典:『日本一わかりやすい筋肉の本』)
(K)
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¥1,080(税込)
(2017.10.27発売)
ISBNコード|978-4-7779-4853-6
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