色で選ぶ万年筆インク!
INK 万年筆インクを楽しむ本
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2018.05.09
『日本最古の漫画』とも称される『鳥獣人物戯画』は、兎や蛙、猿などの動物たちがコミカルに描かれ、国宝にも指定されている。最近はグッズやアプリなどにもなり、男女問わず人気になっているのはご存知の通りだ。
『鳥獣人物戯画』は平安~鎌倉時代に描かれたものだが、江戸時代にはたくさんの絵師が、その流れを汲むかわいい動物画を描いている。彼らが描いた愛嬌たっぷりの動物画は見るだけでも楽しいが、シンプルな線で描かれているので自分でも描いてみたくなる。ちょっとしたメモやカードに描き添えたら、描くほうも、もらう方も楽しそうだ。
用意するものは筆ペンだけ! 筆ペンには大きく分けて毛筆タイプとペンタイプとある。毛筆タイプはイタチなどの天然毛やナイロンの人口毛で作られ、しなやかな描きごこち。ペンタイプはウレタンなどの樹脂やポリエステル、ナイロンなどの繊維芯を使用ており、初心者でも使いやすい。いくつか試して好みで選ぶといい。
今回お手本にしたのは、江戸時代の絵師、鍬形蕙斎(くわがたけいさい)の『鳥獣略画式』にあるツバメ。絵を描きなれていない人は、まず、なぞり描きから始めてみよう。なぞり描きをしているうちに、筆ペンの使い方や柔らかなタッチを覚えてくる。
印刷できる環境にある方は、下の画像をプリントアウトしたものを一緒になぞってみてほしい。
【描き方のイメージ】
1. くちばしを描く。三角形をイメージして。
2. 羽と体を塗りながら描く。体は黒い矢印のシルエットをイメージする。
3. 尾羽を描く。羽と同じように塗りながら描く。
4. 目を描く。
5. くちばしを描く。カタカナの『フ』をイメージして。
6. 力強く、流れるように上の羽を描く。
7. 力を抜いて、体の線を描く。羽より細い線で。
8. 下の羽をくっきりと描く。
9. 尾羽をくっきりと描く。
10. 胸の模様を薄墨で描く。
なぞり描きに慣れてきたらフリーハンドで描いてみよう。
【完成図】
『筆ペンで楽しむ日本画のかわいい動物』(エイ出版社刊)には、ツバメのほかにも、ネコやネズミなど、なぞり描き用のかわいいお手本がたくさんある。もっといろいろな動物を描いてみたいと思ったら参考に。
墨色にカラーのインクを加えると、表現の幅が広がる。文具店に行くと、さまざまなカラー筆ペンが販売されている。これだ! という1色を決め、ワンポイントとして色をつけると画面が引き締まる。
(出典:『筆ペンで楽しむ日本画のかわいい動物』)
(編集 M)
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