本づくりの原点がここに。
しずけさとユーモアを 下町のちいさな出版社 センジュ出版
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2018.05.10
家族形態が変化している昨今、先祖の墓を守っていくのが困難な時代になってきた。とはいえ、日本には墓埋法(墓地、埋葬等に関する法律)という埋葬に関する法律があり、たとえ自分の土地であっても、墓地以外の場所で埋葬することは禁止されている。
そんな社会背景を反映してか、継承者を必要としない埋葬に関心が持たれている。そうした新しい埋葬の形をまとめてみた。
継承者を必要としない埋葬としては、一定期間管理費が必要な納骨堂や、管理費のいらない共同墓地、樹木葬、散骨がある。
●納骨堂
お寺などで管理しているロッカー式やカード式の納骨堂。屋内にあり、一定期間が過ぎたら合祀されるケースが多い。
●共同墓地
屋外にあり、骨壷から出して合祀する場合と、骨壷のまま永代供養する場合がある。
●樹木葬
樹木葬は公営霊園や民営墓地で売りだされ、自然志向の人を中心に関心が持たれている。もともとは、自然環境破壊を阻止しようという運動から始まった。シンボルとする樹木の周辺に、骨壷から出した遺骨を直接埋めるというスタイルとなっている。
●散骨
外洋に出て、2mm以下に粉骨した遺骨を撒く。専門の業者に頼むと、どこに撒いたか海図がもらえる。個人で行う場合は節度を守ること。
●宇宙葬
お骨の一部をカプセルに入れて委託する方法。ロケットに乗せて宇宙空間に打ち上げたり、バルーンに乗せる方法などがある。
散骨をして特定のお墓がない場合や、お墓が遠くにある場合、故人をしのぶために遺骨の一部をペンダントやネックレスにしたり、小さな骨壷に入れておくなどする手元供養という方法も出てきた。ネックレスなどは、宝飾店で売られているものと比べても洗練されたデザインが増えており、遺骨が納められているとは思えないようなものもある。
自分自身の埋葬方法について希望があるならば、日ごろからその意思を示しておくのがいいだろう。エンディングノートなどにまとめておくと、遺された家族が戸惑うことも少ない。
(出典:『お墓とお葬式のすべて』)
(編集 M)
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