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しずけさとユーモアを 下町のちいさな出版社 センジュ出版
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2018.06.07
身内が亡くなった後に待っている様々な手続き。面倒くさいと話には聞いているが、中には想像以上にやっかいなものも……。覚悟はしていたけど「なんでこんなに面倒なんだ!」と匙を投げたくなった経験を持っている方もいるのでは? そんな、知るだけでも気が重くなる、だけど知っておけばある程度の気構えができるかもしれない、身内が亡くなった後に待っている面倒な手続きをご紹介しましょう。
戸籍は、婚姻や転籍、法改正などで書き換えられるため、生まれたときから亡くなるまでのすべてを集めなければなりません。さらに本籍が変わっている場合は、それぞれの市町村役場で取得しなければならず負担も増えます。人によっては、何十通に及ぶこともあるとか。
相続手続きを始めるには、どんな遺産があるのかを調べなければなりません。預貯金は通帳で確認できるものの、不動産はいくらで見積もられるのかを計算しなくてはならないし、プラスの遺産はもちろん、借金などのマイナスの遺産もきちんと調べないと、とんでもないことになりかねません。労力と時間がかかるのは覚悟して。
ネット銀行は通帳がないため、故人が利用していたとしてもその存在になかなか気づきません。パソコンやスマホにメールがきていないか、ブックマークしていないか、などで探ってみましょう。また、口座が確認できたとしても、IDやパスワードが分からない場合は銀行に残高証明書を依頼することになります。
土地や建物などの不動産を相続した場合、名義を変更しなければなりません。登記申請は、相続する不動産の所在地を管轄する法務局で行います。そのため遠隔地の場合は赴くのも大変ですし、申請の内容が難しいため、多くの人は5~6回出向いて申請書の書き方などを相談しながら提出することになります。かなり骨が折れるので覚悟しましょう。
多くの場合、遺産をどのように分けるかを、相続人全員で話し合って決めます。話し合いが終わって、遺産分割協議書を作ったら、相続人全員の実印が必要になりますが、案外この段になってから「やっぱり納得いかない」と言い出す人も。話し合って決めたはずですが、実印を押してもらわないことには手続きは完了しません。
時間も労力もかかる身内の死後の手続き。平成29年5月29日から始まった「法定相続情報証明制度」など、新しい制度も整備されつつあるが、やはり生前に出来ることをしておくのが今は一番の対処方法といえそうです。
(出典『大切な身内が亡くなったあとの手続きの本』
(K)
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