体脂肪は敵じゃない!
最強の体脂肪燃焼RUN
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2018.07.28
食事制限のストレスに耐えきれず、ドカ食いをしてはリバウンドを繰り返す……こんな魔のスパイラルにサヨナラしたいと思ったら、実践してほしいのが「太らないための食べ順」。食べる順番さえ工夫すれば、同じカロリーの食事を摂っても、太りにくい体を手に入れることは夢ではないのだ。
太らないための食べ順の基本は、まず野菜から食べること。野菜にたっぷり含まれている食物繊維には、体内に入った糖質や脂質の吸収スピードを緩やかにする作用がある。これが肥満の原因となる血糖値の急上昇や体脂肪の蓄積を抑え、太りにくい体作りをサポートしてくれるのだ。さらに、食物繊維はその後の食事で摂取した過剰な糖質や脂質の吸収もシャットアウト! 血糖値だけでなく、カロリーのコントロールにも役立ってくれる。
「血糖値をコントロールするなら、糖質そのものの摂取量を減らした方が手っ取り早いのでは?」と思うかもしれないが、話はそう簡単ではない。
糖質には、消化の速いもの(単糖類・二糖類)と遅いもの(多糖類)がある。消化の速い糖質を摂ると一度に大量の血糖が血液中に取り込まれて血糖値の急上昇を招くが、消化の遅い糖質は血糖値の上昇スピードが緩やか。厳しい糖質制限をしなくても、後者の糖質を含む食材を積極的に摂り、食べる順番を工夫することで肥満防止につなげることができるのだ。
また、極端な糖質制限を続けていると、糖質をため込みやすく消費しにくい体になってしまうばかりか、血糖値をコントロールする機能まで低下してしまうリスクもある。糖質制限をするにしても「必要最低限の糖質は摂取すべき」と覚えておこう。
野菜を最初に食べるだけでなく、食事全体を以下のような順番で食べると、より効果的。なお、野菜は1日に約350グラムを、朝:昼:夜=1:2:2の比率で食べるのがベストだ。
1.野菜(副菜)
ブロッコリーなど噛み応えのある野菜や、大きめに切ったキャベツなどのサラダがおすすめ。おひたしや酢のものなどをプラスすれば、さらに◎。量が摂れるほうれん草、もやし、オクラ、大根などのほか、海藻類も食物繊維が多いので積極的に摂りたい。
2.汁もの・スープ
食物繊維たっぷりのきのこや野菜をメインにした、具だくさんのみそ汁やスープを。
3.メインディッシュ(主菜)
食材を大きくカットし、しっかり噛んで満腹中枢を刺激するのがポイント。肉なら脂身が多く噛み応えもないひき肉は避け、モモやヒレなどの部位を選ぼう。
4.主食
ごはんやパンなどの主食は最後に。味気ない場合はメインディッシュと交互に食べてもOK。脂質の多いパンよりごはんがベターだが、それも1食150~200グラム(茶碗に軽く1膳)程度に。
ちなみに、手のひらにのるくらいの大きさの小鉢1杯分の野菜が大体70グラム。朝に小鉢1杯、昼と夜にはそれぞれ小鉢2杯と覚えておくとわかりやすい。野菜からスタートする食べ順を習慣化し、食事を楽しみながらリバウンドのないダイエットを目指そう。
●監修:篠原絵里佳
國學院大學法学部、佐伯栄養専門学校栄養士科を卒業。総合病院・腎臓内科クリニック勤務の後、独立、「Health&Beautrition」を主宰する。長年の臨床経験とアンチエイジング医学の活動を通して、体の中から健康を作る食生活と睡眠について、わかりやすく発信することを得意とする。
管理栄養士、日本アンチエジング・ダイエット協会ダイエットスタイル認定トレーナー、日本抗加齢医学会認定指導士、日本睡眠改善協議会認定睡眠改善インストラクター、日本野菜ソムリエ協会認定野菜ソムリエプロなど、多数の資格を有する。
(出典:『脱メタボ! 太らない食べ方』)
(エイサイト編集部:ヨシダ)
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