今よりもっと心地いい暮らし
シンプルで賢い暮らし方マニュアル
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2018.11.28
自律神経は、内臓をはじめとする多くの器官の活動を調整している、いわば「体調管理の中央指令室」。交感神経(やる気モードの神経)と副交感神経(休息モードの神経)のバランスによって調整されており、この二つの神経の適度な「揺らぎ」によって、健康は保たれている。
自律神経が正常に働いていれば、人間は、自然と日中は交感神経が優位になることで活動的になれ、夜は副交感神経が優位になることでリラックスできるようなしくみになっている。しかし、ストレスや不規則な生活を続けることにより、両者のバランスは崩れてしまう。
自律神経を整えるために有効なのが、「深い呼吸」。深く吸って、深く吐く。これを繰り返すだけでも心はリセットされて自律神経は整えられる。ちなみに、深い呼吸は自律神経を安定させ、浅い呼吸は自律神経を高ぶらせる。
ここでおすすめしたいのが、呼吸に意識を集中する坐禅や瞑想。坐禅や瞑想中には呼吸が自然と深く、ゆっくりになるからだ。坐禅や瞑想をする時間がない場合、「呼吸が浅くなっている」と感じたときに深い呼吸をするクセづけをするだけでも、自律神経の乱れが改善できる。
<過度な緊張を緩和できる>
緊張がほぐれ、落ち着いて物事に取り組める。筋肉の硬さもとれる
<睡眠の質が高まる>
副交感神経が優位になることで、良質な睡眠がとれる
<うつ状態を改善できる>
嫌なことに固執しなくなることで、心の落ち込みが少なくなる
<怒りを抑制できる>
脳の興奮が抑えられ、怒りの感情をコントロールできる
<脳の疲れを癒せる>
オンとオフの切り替えがうまくなることで、脳疲労が改善される
数ある瞑想のなかでも、呼吸瞑想は一番最初に取り組んでほしい瞑想だ。息を吸って吐くことに意識を向けるようにすることが基本。その理由は、「今」に意識を向けることが瞑想の第一目的だからだ。たとえ、瞑想中に不安やイライラといった雑念が浮かんでも、自分の呼吸に意識を向けることで「今」に戻ってこられるはずだ。
ここで紹介するものは、初級編だが、続けていくことで自律神経が整い、さらに、心の疲れも癒すことができるはずだ。呼吸によって鼻や口、胸やおなかがどのように動いているかを細かく観察して行おう。
(1)腰を起こし、背すじを伸ばして浅く座る
深めのイスに、背もたれに背中がつかないように浅く腰かける。アゴを引いて、背すじをしっかりと伸ばし、肩は力を抜いて、軽く落とすようにする。
(2)目を閉じて力を抜き、足裏を意識
目を軽く閉じて、手は力を抜いた状態でヒザの上に置く。体勢が安定するよう足は少し開く。このとき、足裏が床についていることを意識することが重要。
(3)体のなかに流れる空気の様子を観察
下腹部に軽く力を入れるようにして、最初に息を吐き出してから呼吸をしていく。鼻から入った空気が胸へと流れ込んでいく様子を観察しながら、3分間続けて、「今」に集中してみよう。
(4)息のリズムや息つぎに注意
慣れてきたら、息の始まりと終わりの動静や息と息のインターバルにも注意を向けてみよう。繰り返し行うことで、座っている自分の体と呼吸は一体であるという感覚がつかめるようになるはずだ。
(出典:『心を整える最高の坐禅と瞑想法』)
(エイサイト編集部 楠田)
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