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大切な身内が亡くなったあとの手続きの本 最新版
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2019.02.18
めまいに悩む人は多いですが、「これで治った!」という声はあまり聞きません。もし、耳鼻科に何年も通って、薬を飲み続けているのに一向に症状が改善しないならば、ぜひおすすめしたいものがあります。ずばり、それが『めまいリハビリ体操』です!
めまいには安静にしていたほうがいいんじゃないの? という疑問を覆す健康法について、じっくり見ていきましょう!
人間には生涯、絶対に掛かる病気が3つあるといわれています。ひとつ目は風邪。次に頭痛で、最後がめまいです。
つまり、めまいは誰でも経験するものなのです。厚生労働省の統計によれば、めまいに悩む方は約280万人。そのうちおよそ女性が約200万人、男性が約80万人です。
そして、めまいの中で一番多いのが『良性発作性頭位めまい症』です。
私達の耳の奥にある内耳は聴覚を司る『蝸牛』、平衡機能を司る『三半規管』と前庭内側の『耳石器』の3つの気管で構成されています。三半規管は『動き・回転加速度』を感知し、耳石器は『傾き具合・直線加速度』を感知します。良性発作性頭位めまい症は、その耳石器の中にある耳石という石が剥がれ、三半規管に入り込んでしまったために、異常な情報が脳に伝わることで起こります。
治療法は耳石を元へ戻す『頭位治療』というものがありますが、専門医でないとできません。そこで自分で治す最も効果的な方法が『めまいリハビリ体操』です。耳石を元に戻す治療とは違って、小脳の平衡機能(バランス機能)を鍛えることで、ふらつきやめまいが起こらないようにします。
飛行機に例えれば小脳はパイロットです。片方のプロペラ(内耳)が壊れ、傾いて落ちそうな状態(=めまい)になっても、パイロットは安定して飛ぼうとします。このパイロットを鍛えることで、めまいに強いカラダを作ることができるのです
片方のプロペラが壊れると安定して飛べなくなるように、内耳に異常があるとめまい・ふらつきが起こる。
めまいリハビリ体操を早い時期から取り組めば、めまい・ふらつき症状は軽く済む。
フィギュアスケートの選手が激しく回転したあとに、すぐに次の演技に移っているの見て、なぜふらつかないのか不思議に思ったことはありませんか? それは毎日何度も練習することで、小脳が回転終了後のふらつきが起こらないよう補正しているからです。
つまり、あえて『めまいがする』『ふらつく』動作を繰り返し行うことで、めまいが起こらなくなる訓練になるのです。
めまいリハビリ体操は、徳増厚二先生(北里大学医部名誉教授)が考案された『北里方式』をベースに、新井基洋先生独自のリハビリを追加したものです。フィギュアスケートの選手が毎日練習するように、毎日行うことで小脳を鍛え、めまいの原因となる平衡機能のトレーニングを目指します。
ですので、安静にして寝てばかりいては、いつまでたってもめまいは治りません。起き上がってリハビリをすることで、自分で弱ってしまった平衡機能を鍛えて治すしかありません。
ここでは、悩む人がもっとも多いという『目線を変えたときにクラっとするめまい』に有効な体操を紹介します。
めまいは明け方と、体が疲れる夕方から夜中にかけて起こることが多いので、朝の起床時と、夕方から夜にかけての時間帯の1日2回、必ず行いましょう。
また、体操中はリハビリの動作や数など声に出しながら行いましょう。めまいに悩む患者さんはつらい症状により、気分が落ち込みがちです。大きな声を出すことで、気分が上向く効果があります。
左手の人差し指であごを押さえる。右手をカラダの正面に伸ばし、親指を立てる。
『1』と数えながら、右手を30度を目安にゆっくりと右に動かす。目だけを動かし、親指の爪をしっかりと見続ける。
『2』と数えながら、今度は右手を左に動かす。そのまま続けて、左右交互に20数えるまで続ける。
顔を動かさず、目だけでしっかり親指の爪を見るのがポイント。
なお、リハビリ体操は、嘔吐を避けるために食前に行ってください。
●監修:新井基洋先生
1964年埼玉県生まれ。1989年北里大学医学部卒業後、国立相模原病院、北里大学耳鼻咽喉科を経て、現在、横浜市立みなと赤十字病院のめまい・平衡神経科部長を務める。
(出典:『自分で治すめまい・耳鳴り』)
(編集 M)
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