フィルムで撮りたい!
FILM CAMERA STYLE vol.3
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2015.05.22
カフェやレストランで、食事を前に写真を撮りたくなる衝動に駆られる。そしてシャッターを押す。するとなぜか、写真は目の前の料理ほどおいしそうに見えなくてがっかり……。そんな経験、誰しもあるんじゃないだろうか?
ここでは、料理撮影のキモとなる“色”と“光”の2点にポイントを絞って、撮影テクニックを解説しよう。
人工的な色をした食べ物には食欲はそそられない。食べ物を撮るとき、おいしそうに見せるには、その色をいかに再現するかが鍵となる。
食べ物本来の色を出すには、自然光下で撮影をするのがオススメだ。蛍光灯の下では青緑がかってしまうし、白熱電球下では全体的にオレンジ色になってしまう。暖色系に転ぶのはまだしも、寒色に転んでしまっては食べ物はマズそうに見えてしまう。食べ物はどうしても室内で撮ることが多くなるが、できるだけ窓際で撮影するようにしよう。レースのカーテンなどを使って、光をやわらかくしても雰囲気よく撮れる。
[自然光]
[白熱電球]
順光で撮ると、全体に光が当たってのっぺりとしたフラットな印象になる。食べ物写真でおすすめの光は、逆光。被写体に立体感が出るうえ、光のグラデーションができて印象的な写真になる。
[逆光]
[順光]
気をつけたいのは、逆光だと食べ物の手前側に影ができておいしくなさそうに見えてしまうこと。
そんなときは、手前に光を反射するレフ板を置くことで解消できる。食べ物にまんべんなく光が当たるようになり、印象はぐっと良くなる。レフ板は、A4ノートや画用紙などの真っ白な紙モノを立たせて使っても代用可能だ。
以上の写真を見比べてみればわかるように、食べ物写真は、ちょっとした光や色具合で、驚くほど印象が変わる。自分が一番おいしそうだと思えるポイントを探して、工夫を重ねてみてほしい。
(ヨシザワ)
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¥1,320(税込)
(2015.04.23発売)
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