新たな時代の作り方。
Discover Japan 2019年4月号 Vol.90
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2016.03.02
「ミクロマンの肩って折れたよねぇ」と言われて、思わず「そうそう!」と答えてしまったら、あなたは昭和40年代生まれの男性だろう。
ミクロマン、変身サイボーグ、超合金、ジャンボマシンダー、ウルトラマンとそのシリーズに登場する怪獣たちのソフビ人形、スーパーカー消しゴム、キンケシ、ロボダッチ、ゲイラカイト、バンバンボール、ヨーヨー、スライム、銀玉鉄砲、メンコ、野球カード、仮面ライダー変身ベルト、ホッピング、グラスホッパー、マイティフロッグ、ホーネット、ホットショット、チョロQ、人生ゲーム、アトランジャー、ポンジャン……いやもう書いているだけで、懐かしくて悶絶しそうになる。
あなたが私と同世代だったら、この写真を見て、「左からランボルギーニミウラ、ルノーアルピーヌターボ、フェラーリ365GT4、ポルシェ930ターボ、ランチャストラトスターボ……」とすぐに言えるに違いない。
思えば、なんと芳醇な香り漂う豊かな時代だったことか。
実はこうした玩具で遊びまくった世代というのはそれほど長くはない。昭和20年代は戦後の復興でまだおもちゃどころではなかった。戦後すぐの時代に子供だった人に聞くと、朴の木などを削って零戦や戦艦大和を作ったという回答が返ってくる。昭和30年代だって、まだプラモデルがようやく登場したような時代だ。そして、昭和50年代末にはファミコンが登場して、子供が欲しがる玩具の中心は電子ゲームに移ってしまう。
つまり、これらのプラスチック製を中心とした玩具に夢中になった世代は現在の40代を中心としたわずか20年ほどの時代に過ぎない。
駄菓子屋があって、がちゃがちゃなどが楽しかったのもこの時代。上はコスモスのがちゃがちゃに入っていたオモチャだそうだが、数十円から100円で(役に立たないとはいえ(笑))これだけいろんなオモチャが手に入ったのだからやはりたいしたものだ。
それ以前の世代といえば、オモチャは自作したものか、木製や紙製のものしかなかった。竹馬、缶馬、コマ、ヨーヨー、凧、けん玉……なんていう戦前からあったような定番の玩具で遊んだのも、我々の世代が最後かもしれない。メンコもしたし、ビー玉もした。そこから野球盤や人生ゲームなんていう遊びもした。
おそらく3〜4歳から、小学校の4年生ぐらいだったと思うのだが、僕らの世代はそれらの遊びをひと通り体験し、50年代末の、ガンプラ、ファミコンを体験しつつ大人になっていったのだ。我々の世代が、いろんな趣味や遊びにこだわる世代として育っていったのはある意味当然かもしれない。
まだ昔を懐かしむほど年老いちゃいないが、懐かしい玩具をヤフオクで探したり、中野にあるそういう懐かしい玩具を集めたお店を覗いてみるもまた楽しいかもしれない。
あなたは、どの玩具を持っていただろうか?
(村上タクタ)←ちなみに、昭和44年生まれ
(版権の都合もあって、ミクロマンや超合金などのキャラクターものの写真は掲載を避けた。そちらをご覧になりたい方は、ぜひ↓こちらを)
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