創業90年というイタリア屈指の名門ブランドがカザーティだ。創業者のピエトロ・カザーティは、同じくイタリアのビアンキチームの選手でもあったが、1920年にミラノ郊外のモンツァで製作を始めた。そして現在まで一貫して自転車工房としての伝統を守り、メイド・イン・イタリーにこだわり続けてきた。
カザーティは90年にわたり家族経営を続けているが、単なるノスタルジックなスチールフレームばかりを作り続けてきたわけではない。イタリアのU-23チームにフレーム供給するなどレース界の最前線でも活躍している。またフレームも最新のハイモジュラスナノカーボンフレームがラインナップのほぼ半数を占めている。またスチールフレームにおいても、2011年モデルではステンレス製のニューモデルを投入。スチールフレームでもカーボンフォークを組み合わせるなど、あらゆる可能性に挑戦している。
それでいて凝った形状のラグドスチールフレームや、流麗なフィレットブレイズ仕上げ、内蔵式シートバインダーなど、装飾的な美しさにもこだわる。自転車の国、イタリアの文化の厚みを感じさせるブランドだ。


■CAMPIONISSIOMO（メイン画像）
357,000円（フレーム＆フォーク）
●サイズ：48.58cm（1cm刻み）　●フレーム：コロンブスSL　●フォーク：スチール　●重量：1740g

艶めかしいほど美しいめっきラグは、クラシカルで凝ったカッティングが施される。フォーククラウンもめっき仕上げで装飾されたものを使う。めっきラグはシートクランプの集合部にも施される。シートステーにはイタリアンメイドを示すサイン入り。BB部もラグを使う。ここにはカサーティのロゴ入り。細部まで凝りに凝ったカッティングが魅力的だ



■53×11 SUPER LIGHT（画像左）
325,500円（フレーム＆フォーク/ヘッドパーツ）
その名が示すとおり「53×11T」のトップギヤを踏めるだけの脚力をもつようなライダーに向けて製作された剛性感に溢れたピュアレーシングモデル。フレームにはT700ハイモジュラスカーボンを採用。2011モデルは約20gの軽量化を果たした「SUPER LIGHT」へと進化した

■LASER（画像右）
300,000円（A-TYPE）、330,000円（B-TYPE）
デダッチャイ・ゼロレプリカスチールチューブを採用した高性能スチールフレーム。インテグラルヘッドやフィレットブレイズ仕上げ、内蔵式シートバインダーのヒドゥンシートバインダーを装備。フォークは1-1/8インチコラムのフルカーボン仕様の、最先端のスチールレーサーだ