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【FOX RACING SHOX(フォックス レーシングショックス) 】自転車ブランド辞典2011

FOX RACING SHOX(フォックス レーシングショックス)

黄金のセンセーションその進化、留まることを知らず「FOX RACING SHOX(フォックス レーシングショックス)」

モータースポーツにおいてはアフターマーケットのビッグネームであるFOXレーシングショックス(以下FOX)だが、マウンテンバイクの市場ではやや状況が異なっている。FOXのサスフォーク、リアショックが示す基本性能と生産能力の高さから、多くの完成車メーカーがこぞってOEMとして採用。今やFOXのサスペンションを装着しているかどうかが、バイクのグレードを測るガイドラインにすらなっているからだ。こうしてサスペンション付きマウンテンバイクの性能向上を果たしてきたFOXが、2011年のアフターマーケット市場に投入してきたモデルは、日本発の技術をまとったサスフォークだった。
FOXは2011年にアフターマーケット向けに発売する、ほとんどのサスフォークのインナーチューブに、モーターサイクルファンにはその名を知られる、アルミの硬質陽極化処理技術「カシマコート」を採用。これに先立ち、カシマコートを開発した株式会社ミヤキと、バイクサスペンションにおける独占供給契約を締結している。カシマコートは、アルミ製インナーチューブに独自の硬質アルマイト加工を行うことで、高硬度で耐摩耗性を向上させると同時に、潤滑性にも優れる皮膜を形成する。
市販に先立っては2009年シーズンに何人かのサポートライダーに、カシマコート仕様を供給して実戦テストを行ない、それまで採用してきた無電解ニッケルコートと比較。「ワールドカップにおいて、特にウエット、マディコンディションで、今までにない耐久性と動作性能が確認できたことで、我々のコンビは正しいと確信した」とレースマネジャーのフィッツシモンズ氏が語るように、コンディションが悪化すればするほど、カシマコート仕様のサスフォークの安定した動きは、ライダーの助けになったという。金色のインナーチューブを得て、2011年もFOXが台風の目となること必至だ。


■32 F29 100 RLC(メイン画像左)
91,665円
●トラベル:100mm ●スプリング:エア ●ダンパー:FITカートリッジ ●アクスル:9mmQR ●カラー:ホワイト ●重量:1.69kg
低速コンプレッション、ロックアウト調整ノブとロックアウトレバーが備わる。アウターケースの右底部に設けられたリバウンド調整ノブは12段階に調整が可能。

■36 TALAS 180 RC2 FIT(メイン画像右)
129,255円
●トラベル:140/180mm ●スプリング:エア ●ダンパー:FITカートリッジ ●アクスル:20mmQR ●カラー:ブラック ●重量:2.45kg
2009年モデルと比べ、エルゴノミクスデザインを採用したトラベル調整ノブで2段階に切り替え可能。160とはアウターケース形状が異なるが、カムロック式20ミリQR機構は共通。

32 831 RLC FIT(画像左)、32 TALAS 140 TERRALOGIC FIT 15QR(画像中)、36 FLOAT 160 RLC FIT(画像右)

■32 831 RLC FIT(画像左)
95,865円
32シリーズをベースに、ダートジャンプや4Xなどのゲート系競技向けに開発された831も、FITダンパーとカシマコートを装備。ダンパーには専用チューニングが施され、最高の加速を可能にする。内部の組み替えでジオメトリーやコースによってトラベル量を変更することが可能。

■32 TALAS 140 TERRALOGIC FIT 15QR(画像中)
117,705円
オールマウンテンサスフォークのベンチマークとまで言われる32 TALASは、洗練されて復活したFITテラロジックシステムとカシマコートを得たことにより、減衰特性の見直しを行った結果、よりスムースな動作を実現。XCレースからロングライドまで、快適な走りを約束してくれる。

■36 FLOAT 160 RLC FIT(画像右)
118,335円
高い剛性を保ちながら公称2.11㎏(1.5"テーパードステア)と、このクラスにおける最軽量を実現。2011年モデルでは、カシマコートによるフリクションロスの低減とともに、トラベル調節機能を3段階から2段階に変更。軽量化に寄与するとともに、使い勝手を向上させている。



40 RC2 FIT(画像左)、DHX AIR 5.0(画像中)、FLOAT RP23 Boost Valve(画像右)

■40 RC2 FIT(画像左)
194,250円
2010年も「キングメーカー」として、DH女子世界チャンピオンとDH男子ワールドカップ総合優勝をアシストした40は、カシマコートと倒立式FITダンパーにより、優れた動作性能に磨きをかけている。また外観からは判断できないが、内部には細部まで改良が加えられている。

■DHX AIR 5.0(画像中)
59,430円
近年ペダリング性能と軽量化を求めてDHにもエアスプリングのリアショックが増えつつあるが、その発端と言っても過言ではないのがDHXエア。2010年から設定されるXVはエアスプリング容量が増加。低速域での細かな振動からビッグヒットまでシームレスな衝撃吸収を可能にする。

■FLOAT RP23 Boost Valve(画像右)
47,985円
XCレースからフリーライディングまで、様々なモデルに標準装着されているフロートRP23だが、シンプルな外観からは創造できないほど、多彩な機能を誇っている。3段階に調整可能なプロペダルとDHXから移植されたブーストバルブによって幅広い調整が可能になっているのだ。


問:マムアンドポップス
TEL.0586-43-6810
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