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自転車How To

Vol.5 ロードシューズの選び方 その1 快適に速く走るには専用シューズが不可欠!

[2007/01/25 UP]

ペダリングは、バイクを動かす大事なエンジンの役目をする。そしてペダリングと最も密接な関係にあるのが専用シューズだ!効率よく、快適に、そしてカッコよく走るためのロードシューズ選び。

photo 講師紹介
なるしまフレンド 神宮店 販売チーフ 二戸康寛さん
選手として活躍する二戸さんのシューズはSIDIのエルゴ1。「カーボンですが、ソールは固すぎないタイプ。幅広もあるので履きやすいですよ」とのこと。お店でアドバイスしてもうおう!
なるしまフレンド 神宮店 東京都渋谷区千駄ヶ谷2-2-4
TEL:03-3405-9614 http://www.nalsimafrend.jp/

快適に速く走るには専用シューズが不可欠!

ロードバイクは第一に速く走るように設計されており、ペダルを踏みこんだ時の軽さと爽快感は他の自転車では得られないものがある。つまり、その走りをより快適にするのが、ペダルと一体化するロードバイク専用シューズだ。このシューズにはどんな利点があるのか? ビンディングペダル初心者のために、その必要性と有利さを、ロード専門店・なるしまフレンドの販売チーフ・二戸さんにお聞きした。

「ペダリングは踏み降ろす力だけではありません。ペダルに装着できるビンディングシューズを着用すれば、ペダルを引き上げる力が加わってよりペダリング効率が高まります。さらにスニーカーとの違いはソールにあります。柔らかくて力が逃げてしまうスニーカーに比べ、専用シューズのソールは硬く、力が集中してペダルに加わるようにできているのが大きな特長。足もとはライディング中、常に動かし続け、一番負担がかかる部分でもあります。自分の足に合った一足を見つけることは快適な走りにつながりますよ」とのこと。

  まだ試したことがない人も買い換えの人も、シューズ選びはライディングに直結する重要アイテム。間違いのない選び方をしよう。

ラチェット×ベルクロが主流!
シューズ選びに大切なのはフィット感。クロージャ ー(甲を締める部分)が大きく左右する。ダイヤル 式ワイヤー、ベルクロ・ストラップ、ラチェット式 バックルと3種類がラインナップする中、“ラチェ ット式バックル”が人気。つま先はベルクロで自然 なフィットを得て、甲部分はこのラチェットでしっ かりと足を固定する。スキーブーツのような締め心 地だから、足全体のホールド感が非常に高い。
MTBにはないカーボンソール
シューズ界でも優秀な特性を発揮するカーボン。MTBシューズにはさほ ど多くは使用されないが、ロードシューズは上位モデルでカーボンソール が多くラインナップされている。その利点は硬くて剛性が高く、ペダルを 踏みこむ時のダイレクト感に優れるところ。そして、何といっても軽い! 常に回し続けるペダリングは軽いシューズのほうが断然有利だ
もがく時に足を踏み外す心配がない!
走行中に最も危険なのが、ペダルから足を滑らせて踏み外してしまうこと。ダンシン グ(立ち漕ぎ)する際やスピードを出した時、雨が降り出した時に踏み外す確率は高 い……。そこで、ペダルとシューズを装着することで足もとは固定され、雨の日もス ムーズにペダリングができる。さらに、固定することで“引き足”が使え、力のロス を減らして走ることができる。メッセンジャーや自転車ツーキニストは万が一ペダル を踏みはずすと、転倒だけでなく、大きな交通事故にもつながるので注意したい。
地面を歩く時はカニ歩きに…
ロードバイク専用シューズは、ペダルが装着 された状態を前提で作られている。従って、 シューズといえど「歩く機能は備えられてい ない」といっても過言ではない。MTB用は 地面を歩くことも考慮されて作られているた め、クリート(シューズをペダルにはめるた めの金属や樹脂で形成される留め具)を埋め 込むように付けているが、ムダな所をそぎ落 として作られたロード用はクリートが外に飛 び出ているため、平らな地面は歩きづらい。

いま流行りのトレンドを知ろう!

足を固定するビンディングペダルと通常のフラットペダル、それぞれに利点がある。立ちゴケの心配や乗り降りがラクなフラットペダルは街乗りで有効だが、レース出場を目指しているなら迷わずビンディングに換えるべきだ。片面がフラット、もう片面がビンディングというペダルも!

用途: 自転車の乗り方によって選ぶシューズは変わってくる。通勤用なのかレース用なのか用途に合うモノを揃えよう!

購入前に要チェック!: 見るだけではわからないので、とにかく試着をすることが大事。店員さんに自分の足の形を判別して選んでもらうのも手だ

ウエアとの相性: どんなウエアの色にも合わせやすい黒やグレーが定番人気だが、最近は白も人気カラーのひとつになっている

予算: 素材で差はあるが、相場は15,000円前後といったトコ。高価だからといって、必ずしも自分に合うわけではないので注意!

詳細はバイシクルクラブ 2006年7月号(2006年6月20日発売)をご覧ください
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