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自転車How To

Vol.6 アイウエアの選び方 その2 カタチの違いで走りが変わる

[2007/04/05 UP]

アイウエアはグローブやヘルメットと同じように身体を保護するもの。あまり使用していなかった人もデザインだけで選んでいた人も、レースシーズンが本格的に始まる前に、一歩ふみこんだアイウエア選びをしようよ。

photo 講師紹介
メガネナカジマ 店長 中島正貴さん
片山梨絵選手などアスリートの視界をサポートするメガネナ カジマの中島さん。自身もMTBやスノーボードを楽しむスポ ーツ好きで、ライダーに最適な一本を製作してくれる。普通 の眼鏡作りも独自のノウハウを持っている信頼のショップだ
メガネナカジマ 神奈川県川崎市多摩区中野島3-14-2
TEL:044-933-1343 年中無休 AM10:00~PM20:00
http://www.h2.dion.ne.jp/~opt/

風や埃から目を守りつつ通気性を確保する

まずスポーツ用のアイウエアで重要なのがフィット感だ。「スポーツ用としてはまず顔にしっかりグリップしていることです。そのためにはノーズやテンプルにゴム製のパッドが必要になります」

一見、スポーツ用に見えるものでも、この条件を満たしていないものは、スポーツ用としてはオススメできない。広い視界とプロテクションを考えたラウンドフォルムも重要。しかし顔に密着しすぎていると、発汗による曇りが発生する。「オートバイなら防風性に重点を置きますが、自転車なら発汗による曇りにくい形状や通気性もポイント」

あと自転車用としては風の巻き込みと通気性のバランスが重要。レンズと顔の隙間がどれだけあるかがポイントになる。これにスピードを判断の要素に加える。

また選ぶ際にはまず幅が顔に合っているかどうかが重要。同じブランドでもモデルによってかけ心地はまったく違うので、ショップで片っ端から試着してみよう。

スポーツサングラスの“キモ”

スポーツサングラスの“キモ   激しく運動していてもズレないこと。顔にフィットしているだけでなく、その状態で安定していることだ。このあたりがファッションサングラスとなると、ノーズやテンプルにゴム製のパッドを使っていないので、まずスポーツ用としてオススメできない。

メンズとウィメンズは幅が違う

メンズとウィメンズは幅が違う 主力モデルともなると男性用だけでなく、やや小さめの女性用もラインナップしていることもある。単純にスケールダウンしたものだが、フィッティングの第一条件となる幅を選べるのはありがたい。女性用とはいえ、男性が使っても問題ない。ただし女性用ということで、フェミニンなカラーリングだったりすると好みに合わないかもしれないが……。

カタチは主に3タイプ

アイウエア選びは見た目の良さ、スタイリングの良さに目を奪われがち。しかしその形状が、機能的な要素を左右している。視界や安全性、通気性などが変わる。また、最近はヒンジ部分までレンズ一体成型の一眼タイプも登場。装着していることを忘れるほど軽量だ。

一眼タイプ   二眼タイプ(フルフレーム)   二眼タイプ(フレームレス)
フレームが視界を遮らず、軽量でもある。レンズの形を左右されないので、複数のレンズ形状が用意されることも。レンズ固定力が強く転倒時の安全性も高い   ノーズやテンプルなどはスポーツ用設計だが、ファッション的にも馴染みやすいデザイン。カラー違いのレンズが付属することも。度付きレンズも作りやすい   見た目は二眼だが、基本的な作りは一眼タイプに近い。視界は良くて軽量だ。しかも純正以外の度付きレンズも作りやすい。目頭からの通気性もある

用途で選ぶレンズの大きさ


用途で選ぶレンズの大きさ   フレームやレンズのデザイン・大きさは、優先するライディングスタイルによっても選び方が異なる。大きなレンズで顔との隙間が小さいものは風よけとしての効果が高くダウンヒル時に は快適だが、登りで風が弱いとあっという間に曇ってしまう。レンズが小さければその逆で、登りでもレンズが曇りにくい。見た目だけでなく機能的な意味があるのだ。

詳細はバイシクルクラブ 2006年5月号(2006年4月20日発売)をご覧ください

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