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自転車How To

Vol.12 初めてのプロショップ活用法 ロードバイク購入編 その3 ロードバイク購入、5つのステップPart.1

[2008/08/07 UP]

ロードバイクは趣味性が高くパーソナルな乗り物。だからこそ、フェイス・トゥ・フェイスで話し合い、アレコレ相談し、最後まで責任を持って愛車の面倒を見てくれる「プロショップ」の存在が重要になってきます。

OD・BOX 殿村秀典さん 講師紹介
OD・BOX 殿村秀典さん
とにかく粋な遊び方をする素敵な自転車オヤジ。自転車以外にも車、釣り、時計など多趣味。
〒110-0005 東京都台東区上野6-2-6
TEL:03-3836-1055/FAX:03-3836-1066
URL:http://www.odbox.com/
営業時間:10:30-20:00(月~土)/10:30-19:00(日・祝)  定休日:無休


プロショップでロードバイクの購入を考えるなら「客なんだから店の言いわけなぞ知らん」というような考え方は捨てましょう。なぜならロードバイクはショップと一緒に創り上げるものだからです。ロードバイク界の重鎮にして生涯店員を貫くOD・BOXの殿村秀典氏にプロショップと上手に付き合うためのポイントを聞いてみると、次のような答えが返ってきました。

「失敗を隠さないことかな。最近の人って、こっちの説明を無視したあげく壊しちゃうんだ。でも無知と思われるのはイヤだから『イジッテいません』なんて言う。素直になりましょう。失敗は恥ずかしくないんだから。大切な持ち物を買うんだというブレない意識をもって、数を見て、触って、知ろうとする心が大事。そうすれば店も応えてくれますよ。」

自分の“宝物”を買うつもりで、面倒を惜しまずじっくり選びましょう。

STEP1. 2~3軒は足を運んでから決めよう

では実際にプロショップでロードバイクを購入する際のポイントを紹介しましょう。まずはショップ選び。
たとえば食べ物屋ひとつとっても「あそこはうまいんだけど親父の態度が」「親切なんだけど味は」「空いているから味は二の次」……などなど、人はさまざまな要素の中から自分が納得できる選択を日常的行っています。プロショップを選ぶ際もそれは同じ。ショップごとに店員さんのタイプや得意分野もイロイロです。
プロショップでロードバイクを購入する際のポイントを紹介

STEP2. 購入先が決まったら予算や目的を相談しよう

さて、「ここなら!」と納得したショップに出会えたら、いよいよ店員さんと予算や目的の相談に入ります。虚勢を張らず、ありのままを打ち明けることが大切です。バイクの希望や経験の有無で見栄を張ってしまうと、乗り始めてから体に痛みが出るなど、さまざまな不都合が生じる恐れがあることを覚えておきましょう。

自分が乗るものですから、自分が気に入ったバイクを選ぶのが一番なのです
いくら店員さんと相談するとはいえ、やはり最後に決めるのは自分自身。ところが膨大な種類の中からいざ選ぼうと思っても、知識が少ないビギナーのうちは、どうしても見た目だけで選んでしまいがちです。「ルックスが気に入って……」などと店員さんに申告したら、外見でしか判断できない人と思われる、なんて心配の人も多いでしょう。そこで、いわゆる「ルックス買い」について殿村氏に聞いてみたところ「外見で決めるなんて軽薄、と考えるから気が引けちゃうんですよ。惚れたモノが手に入ったから大事にするし楽しく乗れる、という風に発想を転換すればいいんです。ルックス買い、何の問題もありません」とのこと。自分が乗るものですから、自分が気に入ったバイクを選ぶのが一番なのです。

同じ価格なら付属のコンポーネントを目安に

○同じ価格なら付属のコンポーネントを目安に

「ルックス買い」はもちろんアリですが、購入時の選択肢を多く持っていたほうが、より納得のいくモノを選べることは間違いありません。選び方のポイントでまず目安となるのは、コンポーネントのグレード。一連のコンポは、購入後でも交換可能ですが、グレードの高いものがはじめからついているのであればそれに越したことはありません。コンポ以外の基準として、例えば後で購入すると高価なホイールを優先し、本体購入後に交換の可能性が高いハンドルやステム、サドルは安価なものでOK、という考え方もあります。

バイシクルクラブ 2007年10月号より一部改編

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