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自転車How To

Vol.13 初めてのバーテープ選び その1 素材の違いとその特性を知ろう!

[2008/09/04 UP]

ロードバイクを構成するパーツの中で、最も消耗の激しいといっても過言ではない「バーテープ」。毎日ガンガン乗っているようなベテランの人なら1ヶ月に1回くらい、プロ選手になれば毎日巻き換えるのが当たり前だ。
とはいえ、ロードバイクに乗り始めたばかりの人にとって、バーテープの巻き換えは大いに悩むところ。色、材質など種類がイロイロあるけど、どれにすればいいの? 肝心の巻き方は? などなど、ズバリお答えしよう!

CWS 吉祥寺店 鈴木栄一郎さん 講師紹介
CWS 吉祥寺店 鈴木栄一郎さん
バーテープ巻きの達人である鈴木さん。
多くのお客さんに接している経験から、適切なアドバイスをしてくれる。
http://www.c-w-s.co.jp/

安価で気分もリフレッシュ モチベーションもアップ

バーテープ交換のメリット:・バーテープがキレイだとバイクがキレイに見える・数100円から簡単にセンスアップできる バーテープは自転車パーツの中で最も安い部類といえるだろう。安いモノで数100円から、高いモノでもせいぜい2000円以内で買える。その割に巻き換えた時のリフレッシュ感がとても大きい。キレイなバーテープに交換するだけで、「よし、今日は遠くまででかけよう」というモチベーションにつながるのだから不思議だ。

カラーをちょっと変えるだけで、バイクのイメージがガラッと変わってしまうのも面白いトコロ。ちょっと飽きちゃったバイクでも、バーテープを巻き換えるだけで、再び愛着が生まれるのだ。

カラーを選ぶ前に、バーテープの素材を知ろう!

ひとくちに「バーテープ」といっても、その素材の種類はさまざま。「ウレタン」や「コットン」、「革」、「ビニール」などいろいろだ。現在最もポピュラーなウレタン製にも「コルク入り」や「ゲル入り」などバリエーションがある。それぞれにどのような違いがあり、どんなふうに使い分けたらイイのか? まずは、バーテープに用いられる素材の特性をしっかりと理解しておこう!

現在、市場に出回っているバーテープは、「ウレタン」が最も一般的だ。軽量で雨の濡れに強く、さらにクッション性や発色性にも優れるウレタンは、まさに最高の素材であるといえよう。いわゆる“コルクテープ”とは、このウレタンに細かいコルク片を混ぜたタイプで、クッション性に優れている。ゲル入りモノは、手のひらへの衝撃をできるだけ少なくしたいという人にオススメだ。

このほかの素材として、“ビニール系”が最近注目されている。ブランド名のロゴなどが入っているハンドルバーに、透明なビニール系バーテープを巻くと、透けて見えてオシャレな雰囲気を演出できる。かつて幅を効かせていた「コットン」や「革」のテープもトラディショナルな雰囲気で捨てがたい魅力を持っている。

コルクやゲル入りもある。ウレタン製バーテープは、ウレタン単体でできているモノもあるが、コルク片を混入させショック吸収を高めたタイプが一般的だ。最近では、さらにショック吸収性を高めたゲル入りもある。 ウレタン
最も一般的な素材だ。軽量でクッション性に優れる。また、雨の濡れに強く、耐久性が高いのも特徴だ。発色性もきわめて良く、あらゆるカラーがそろっている点もウレシイ。


1980年代くらいまでは高級バーテープとして憧れの的だったが、最近ではあまり見かけなくなった。扱いはやや難しいが、ビンテージな雰囲気を演出するのには良い素材だ。

コットン
ウレタン製が出現するまでは、バーテープといえばコットン(綿)製が一般的だった。薄手なためクッション性は低いが、滑り止め効果は高い。汚れや濡れに弱いのが難点。

ビニール
その名のとおり、ビニール系の素材を用いたバーテープ。透明?半透明(カラー付きも含む)のモノが多く、バーのロゴを見せることができるのが特徴。クッション性もまずまず。

のり
バーテープの裏には、バーへの固定力を高めるための「のり」がついているのが一般的だ。シールの裏紙のような紙で覆われており、バーに巻く時にはそれをはがして作業する。

バイシクルクラブ 2007年9月号より一部改編

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