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自転車How To

Vol.15 初めてのローラー台選び その2 失敗しないサドル交換

[2008/12/11 UP]

トレーニングアイテムの定番「ローラー台」は、その価格のわりにさまざまな用途に使えるスグレモノ。バイクセッティングからポジション出し、体力維持など、とくに冬季のオフシーズンに大活躍すること間違いナシです!

株式会社箕浦 専務取締役 箕浦 浩さん 講師紹介
株式会社箕浦 専務取締役
箕浦 浩さん

自・他社製品の素材・構造から商品の特性まで、サイクルトレーナーに関する知識は豊富かつ深い。サイクルトレーナー博士と言っても過言ではない。


初めてのローラー台選び・その1でも述べたとおり、ローラー台には主に「タイヤドライブ式」「リムドライブ式」「3本ローラー」の3タイプがあります。今回はそのなかでも最も一般的に流通しているタイヤドライブ式ローラー台の仕組みを見ていきましょう。

ローラー台(タイヤドライブ式)各部の仕組み

「タイヤドライブ式」のローラー台は、自転車の取り付け方法が後輪をハブ(ホイールの中心にある回転パーツ)軸で固定するだけと簡単なことから、初級者から上級者まで誰にでも取り扱いやすいのが人気の理由。それもそのはず。フォルムも非常にシンプルで、「フレーム」「負荷装置」「ハブハンドル」の3つで構成されています。また、コンパクトに収納できるので、家庭用の室内トレーナーとしても多くの人が活用しています。
ローラー台(タイヤドライブ式)各部の仕組み

ローラー台選び:完全固定式 ○フレーム

完全固定式
ハブを固定したのち、負荷装置をタイヤに押しつける。タイヤと負荷装置の圧の調整が必要で、タイヤへの負担が大きく、磨耗が激しいが、安定性がある。もがきやダンシングでバイクをゆすっても耐えられるので、負荷をかけるトレーニングに向く。

ローラー台選び:自重式 自重式
ハブを固定し、フレームの角度を変えて負荷装置とタイヤを押し付けるため、タイヤの大きさに関係なく使用できる。タイヤと負荷装置が自然な圧を保ち、タイヤの磨耗も少ない。もがいたときの安定感には欠けるが、高回転トレーニングには良い。

ローラー台選び:マグネット式 ○負荷装置

マグネット式
釣りのリールに使われる渦電流式負荷装置と同じ原理をもつ。相対する磁石の間に非鉄金属をいれることで負荷を生んでいる。負荷の強弱調整は、相対するマグネットをズラして行うタイプとマグネット間の距離を変えて行うタイプがある。

ローラー台選び:フルード式 フルード式
密閉された容器に粘度の高い油が入っていて、その中を物体が回転し、油が剥がれる粘性によって負荷を生んでいる。物体は各社で形状が違い、世界で最初にフルード式を発表したサイクルオプスが羽根車の形状(※イラスト参照)、ELITEが低い円筒形、MINOURAはカップ状となっている。

○ハブハンドル
ハブを固定する。“ネジ式でレバーをクルクルと回してとめるタイプ”と“一回でしめるレバータイプ”がある。反対側のハブ固定ノブでハブ固定幅を調整してしっかりと固定する。

○ハブ固定ノブ
幅を調整してハブを固定する部分。クイックレバーの“逃げ”がないタイプの場合、専用のクイックに交換して使いたい。また、固定がゆるいもがいたときに外れて危険。

バイシクルクラブ 2008年1月号より一部改編

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