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自転車×LONG TERM REPORT

RIDLEY/HELIUM 第6回(現在9ヶ月)
個人的には乗りやすい
“ヘリウム2013”に好印象

■リポーター:山口博久(BiCYCLE CLUB編集部)
10月20日に左鎖骨を骨折して以来、2カ月ほどライドをお休みしていたが、昨年末にやっと解禁。“乗鞍”を1時間以内で走ったことが信じられない体重60㎏超え。今期はJBCF(実業団)のJETで走る予定

山口博久

2013年モデルに切り替わり、ヘリウムのみだったラインナップがヘリウムとヘリウムSLとに分かれて進化。最終回はこの3台を比較してみた。

リドレー

■意外にもわかりやすい個性的な3台
最近、怪我をしたことで思ったように乗れていないマンネリを解消するべく、前から興味のあったリドレー2013年モデルのヘリウムとヘリウムSLをテストしてみた。どちらも、リドレーのスポンサーチームであるロットベリソルチームカラーに塗られたモデルだ。コレだけ見ても勝手にテンションが上がってくる。大まかに違いを説明すると、リドレーには〝ノア〟というエアロを追求したシリーズがあるが、〝ヘリウム〟シリーズはオールラウンドな性能を求めたモデル。その中でもヘリウムSLはカンパニョーロ・EPSに対応するため、ケーブルの内蔵を可能としたモデルで、新しい型を採用した最上位機種。いっぽうヘリウムは2012年モデルと同じ型を使いながら、素材を変え、より乗りやすくし、コストパフォーマンスを向上させた中級機種だ。

第6回自転車
FFWD/ディスク

怪我から回復し、久々にロードバイクに乗ると、そのハンドルの低さに驚いた。とはいえ、1週間も乗ると身体も思い出し、違和感はなくなった

2012 ヘリウム

■2012 ヘリウム
50tと40tという高弾性率カーボンを使った軽量モデル。BBはJISを採用。シートチューブは翼断面形状で、ISP採用。オプションで36㎜シートクランプ(通常20㎜)もあり、調整幅は大きい

FFWD/ディスク

(左)BB周りが大幅に変わったヘリウムSL。BB方式もプレスフィットBB30となり、ダウンチューブも角断面。(右)ワイヤーとEPS、Di2の両方に対応するためにヘッドまわりのワイヤー処理が大幅に変更された。UCI認可モデルだ

■2013 ヘリウムSL
バネ感を体験できるプロ仕様モデルだ
一部に60tカーボン繊維を使うことでより軽く仕上げている。ヘリウム同様にフレキシブルシートステイを継承、高い弾性率のカーボンを使いながらも路面からの大きな衝撃を緩和してくれる。さらに大きな違いは、BB周りのボリュームを増やし、ダウンチューブを角断面としたこと。剛性が上がり、従来のヘリウムにはないバネ感を生かした走りができるのは好印象だった

2013 ヘリウム

(左)BBはJISを採用、ダウンチューブは2012年モデルと同様に丸断面だ。(右)2012年モデルと同様にISP採用で、翼断面形状のシートクランプが使わ れる。チームカラーモデルにはロットのサイコロ柄が入りかわいらしい仕上がりだ

■2013 ヘリウム
ロングライドにはストレスフリーでGOOD!
2012年モデルに比べ、重量が増え、肉厚になったぶん、ショック吸収性が良く、とくに高周波の振動を抑えられ乗りやすくなった。フレーム全体で150gほどの重量増はあるものの、こ の乗りやすさはオススメだ。特にロングライドでも安心して乗れるこの感覚は多くのライダーに受け入れやすいだろう。全体的な剛性感はほとんど変わらず、ロードレースにも十分だ

オリヂナルヘッドバッチ