枻出版社 枻出版社

自転車×LONG TERM REPORT

RIDLEY/HELIUM 第1回
組んだ直後に! デビュー戦は全日本選手権
フレーム重量900g台 軽すぎて困っちゃう~

■リポーター:山口博久(BiCYCLE CLUB編集部)
35歳からヒルクライムレースに再び出はじめたレース好きの3児のパパ。4月29日に開催された全日本選手権ロードの出場資格を獲得(全日本実業団E1、チャレンジロード完走による)し、恐れ多くも250㎞のロードレースに出場!

RIDLEY

いきなり私事で恐縮だが、シクロクロスシーズンからロードシーズンへ突入。ロングタームでロードを……と考えていたところで、リドレーに白羽の矢がたった。シクロクロスといえばベルギー、ベルギーといえばリドレーだ(多少強引)。

リドレー

ということで、新登場のリドレー・ヘリウム。その名のとおり軽量フレーム。いろいろレースへ出る予定ですが、デビュー戦は全日本選手権という素敵なレース。仕事の合間を見てその3日前に完成! まずは岩手山をバックにパチリと1枚。

リドレー

■ポジションはこ~ぢ先生流に
「クライマーにはヘリウムでしょう」というリドレーの代理店ジェイピースポーツ川滝昌利氏のススメもあり、フレームはヘリウムに決定。専門工具が必要な作業をワイズロード“上野アサゾー”でお願い、仕上げることにした。
パーツはシクロクロスから流用したカンパニョーロ・コーラスをベースに取り付け、クランクは165㎜を選んだ。いままでは170㎜や167・5㎜のクランクを使っていたが5月号と今月号で登場したこ~ぢ倶楽部の相沢康司先生のススメもあり、165㎜を試してみた。(詳しくはP60へ)。また、こ~ぢ先生のススメでハンドル幅も狭いものをチョイス。ヒルクライム用に使っていた3T・エルゴノヴァ LTD(C─C 380㎜)を組み合わせた。さらにこ~ぢ先生の教える下ハンドルの握り方を試したが、ショートリーチ&ドロップのため下ハンドルが持ちやすいことも改めて実感。
で、バイクが組みあがったのは全日本選手権の3日前。ポジションはいままで乗ってきたバイクをベースにしたが、さすがに急すぎたかも……。
で、レース当日を迎えるのだが、ここでひとつトラブル。検車で重量が6・8㎏を下回る6・3㎏台、あわててホイールを交換。予備として持ってきていた代輪に交換し、なんとか6・8㎏とし、検車をパスした。全日本選手権のコースにある2㎞の上り対策として用意した軽量ホイールFFWD/F2R─DT240が軽すぎたのだ。
 とまあ、そんな全日本選手権では250㎞のうち残り2周、距離にして230㎞までは生き残れた(詳しくはP105へ)ことを考えるとこのフレームの実力は推して量るべしだ。

■完成車両は6.3kg
サイズはトップチューブ長525㎜のXSと545㎜のSの2サイズで、身長165㎝の山口はXSを選んだ。この状態で6.3㎏というから驚きだ! いきなりの230㎞のロードレースではオールラウンドに使える快適な乗り味と軽さを実感できた。今後が楽しみだ

フォーカス・イザルコ プロ1.0
RIDLEY/HELIUM

■RIDLEY/HELIUM
価格:325,500円(フレームセット)
フレーム素材には贅沢にも50t、40tなどの高弾性率カーボンを使い、軽さを維持しながらプロレベルで使えるオールラウンダーさをもつフレーム。ISP仕様でフレーム重量950g

インテグラルシートポストはカーボン専用ソーでカット

Effetto Mariposa/CARBOCUT

■Effetto Mariposa/CARBOCUT
シートポストとヘッドコラムは微調整しながら様子をみたかった。そこでカーボン専用のカーボンソーを使ってDIYでカットしてみた

高さ調整はスペーサーで

■高さ調整はスペーサーで
ISPの調整はスペーサーを使う。写真は標準のシートクランプで20㎜だが、さらに36㎜まで延ばせるロングバージョンもあるので調整幅は大きい

作業はプロショップで

■作業はプロショップで!
ヘッドの下玉押しの圧入作業は上野アサゾー(住所:東京都台東区上野3-19-4、TEL. 03-3839-7939)のスーパーメカニックなかやんこと仲澤俊氏にお願いした

上下異径ヘッド採用

■上下異径ヘッド採用
軽さとヘッドまわりの剛性を確保するため、いまのトレンドの上下異径ヘッドを採用。上側が1-1/8インチ(写真右下のベアリング)、下側が1.5インチ(写真左下のベアリング)となる

1100gの軽量ホイール

■1100gの軽量ホイール
FFWD/F2R-DT240 価格:181,650円
無理を言ってジェイピースポーツに借りた軽量チューブラー対応ホイール。実戦投入はヒルクライムレースにお預けだ。20万円を切る価格で1100g(前後)はありえない! ハブは信頼の高いDTスイス製だ

1100gの軽量ホイール

■全日本選手権の検車でまさかのNG!
1回目の検車では6・3㎏台! そこで急遽ホイールを交換しなんとかパス。さすがコミッセール、軽いバイクはすぐにわかる!?


全日本選手権のためのスペシャルドライブトレイン

回せるペダリングを目指して165mmクランク

■回せるペダリングを目指して165mmクランク
CAMPAGNOLO/ULTRA TORQUE 11S 165mm CRANK SET 価格:69,090円
カンパニョーロジャパンの強い要望から生まれた165㎜クランク。山口の場合、ペダリングがきれいにできるようになったし、集団で走るときにムダなフラツキがなくなり、コーナリングもきれいに曲がれるようになった

下りのトップスピードにあわせてトップ11T

■下りのトップスピードにあわせてトップ11T
CAMPAGNOLO/RECORD 11s sprockets 11-25T 価格:40,110円
「全日本選手権のコースは1周15.5㎞、うち下りと平坦がほとんどで下りで先頭に出るためには53×11Tが必要」という事前情報をゲット。で無理をして11Tを用意。ほんとうに回り切った