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自転車×LONG TERM REPORT

RIDLEY/HELIUM 第2回(現在2ヶ月)
リドレーの飛び道具
DEAN RSで7秒短縮

■リポーター:山口博久(BiCYCLE CLUB編集部)
35歳からヒルクライムレースに再び出はじめたレース好きの3児のパパ。2012年はJプロツアーを転戦していく。もちろんヒルクライムも出場予定。まずはTTがちょっと楽しくなったので鳥海山/矢島カップに出場予定

山口博久

■TT&マスドロードのステージレース“2days race in 木祖村”で初完走!
昨年に引き続き、2days race in 木祖村に参戦。去年は2日目にリタイヤ。今年は雪辱を晴らすべく「Tヘリウム」とリドレーのTT車「ディーンRS」の2台を持ち込み、気合いを入れて挑戦! 久々にレースを楽しめた!(ただしそれも束の間、栂池で開催されたプロツアーのヒルクライムでは撃沈……)

リドレー

■ヒルクライムよりもTTは機材の差がデカイ
レースは2日間。1日目は午前中に個人タイムトライアル1a(8・5㎞)、午後にマスドロード ステージ1b(81㎞/9㎞×9周)、そして2日目はマスドロード ステージ2(126㎞/9㎞×14周)で争われる。
まず、1aの個人TTから。昨年、山口はサーヴェロ・P2にディープホイールの組み合わせで12分37秒。さらに今年はリドレー・ディーンRSにFFWD・ディスクホイールの組み合わせで走り、12分29秒20(トップ西村選手から56秒遅れ。というか西村選手速すぎ!)の記録を出すことができた。

主催者藤森信行氏のHP上のコラムによると、エアロバーで2.3%、約20秒。さらにディスクホイールを使うと1.2%、約10秒の差がつくという。自分の場合もディスクを使ったことで7秒タイムが良くなったことは間違いない。ただ、さらに速く走るとしたらコーナリングだろう。ダム湖の周回ワインディングコースのためエアロポジションでのコーナリングが自分には難しく感じた。次回の課題だ。

つづく1bステージでは無難に集団ゴール、この時点で総合19位。そして翌日の2ステージではスプリント賞狙い集団の逃げに乗り、リーダージャージに最大3分40秒差をつけたが、ラスト3周で追走の集団に追いつかれ、ここで力つきた(残念)。最後は16位(トップ西村選手から4分25秒遅れ)、総合で18位。出走132名中完走が52名、自分としては頑張ったほうかな? このレースはトップ以外の選手が出られる貴重なステージレース。このレースを開催し続けるレースディレクター/チーフコミッセール藤森氏はじめ関係者のみなさんには頭が上がらない。

■これがリドレーのTT車 DEAN RS
価格:249,900円(フレームセット)
FRAME:30ton,24ton ハイモジュラスカーボンファイバー WEIGHT:1250g COLOR:赤/白
SIZE:XS(適正身長163㎝~168㎝)、S(適正身長168㎝~174㎝)

DEAN RS

シートポストに3つ穴があり、角度は79度、78度、77度の3つのパターンから調整できる。身長165㎝股下長78㎝の山口の場合、フレームサイズXSでちょうど良かった。上位モデル“ディーン”(定価378,000円)もある

ジェットフォイル

■“ジェットフォイル”フォーク採用
ブレーキはフォークの裏面。通常のキャリパーではステアリングを切ったときにアームがあるため、テクトロ・728を使用

オーヴァルコンセプツ ■オーヴァルコンセプツ“ジェットフォイル”フォーク採用
フォークに入ったスリットがホイールとフォークの隙間で生じる乱流を整流。6・4%の空気抵抗軽減効果があるという

サーファステープ ■サーファステープで空気抵抗低減
Iヘッドチューブやシートチューブなど空気があたるところに、空気抵抗を低減させるためのサーファステープがつく

エアロバー

ディーンRSは木祖村にあわせてリドレーの代理店、ジェイピースポーツから借りたもの。で、レース1週間前から練習をしたが、エアロバーを持ってのコーナーがまだまだ未熟だ。

FFWD/ディスク

■ホイールはFFWD/ディスク
価格:140,700円(税込)
前輪はFFWDのF5R(現在日本での扱いなし)、後輪にはディスクを組み合わせて使った。ディスクは重量が1195gと、ヒルクライム用のF2R-DT240(ペア)1100gよりも重い! と正直思ったが、走ってみると平坦、下りで進む進む!

LAS・クロノメトロ

■ヘルメットはLAS・クロノメトロ
価格:29,400円 問:エヌビーエス
リタッチャブルバイザーが2枚付き(イエローとスモーク)なのがうれしい。昨年は顔を下げてしまい“鶏冠(トサカ)”にしたが、今年は顔を下げないように努力した

高さ調整はスペーサーで

■ヘリウムのおかげで第2ステージは16位
総合で18位と上々の走り(自画自賛)
2ステージではリーダージャージを着た西村選手に残り3周で追いつかれたときに撮影された写真。将来いい記念になりそうだ

RIDLEY/HELIUM

■優勝はアジアチャンピオン“西村大輝”
パインヒルズ90で参加したアジアジュニアチャンピオンの西村選手は1a、1b、2ステージすべてで優勝し完全優勝をさらった。

RIDLEY/HELIUM

■このレースのために用意された、パインヒルズ90アジアチャンプカラー
ジャーナリストの仲沢隆氏が着ているのはこのレースのために作ったアジアチャンピオン仕様のパインヒルズ90ジャージ