クルマやモーターサイクルのノウハウを活かしたタイヤ作りで定評のあるコンチネンタル。本社はドイツにあり、前身はゴムメーカー「コンチネンタル弾性ゴム・グッタペルヒャ」という。今や世界的な総合タイヤメーカーではあるが、自転車用のタイヤも100年以上もの歴史をもち、ドイツらしい質実剛健な作りで今もなお多くのユーザーに愛されている。 　ラインナップはとにかく豊富。チューブラータイプだけではなくクリンチャーモデルもあり、ロードバイク用のみならずマウンテンバイク用やシクロクロス用、シティライド用のモデルも。さらには室内トレーニング機器専用のタイヤなんてものもある。

　ここで紹介するチューブラータイヤ「ポディウムTT」は、その名が示すとおり1分1秒を競うトップレーサーのためのモデル。同様に競技用モデルである「コンペティション」のレーシング性能はそのままに、トレッド部分の厚みを極限まで薄くし耐パンク性能を犠牲にしてでも、軽く、転がり抵抗を低減。ヒルクライムやタイムトライアルといった〝一発勝負〟の状況でこそ使いたい。

　とは言ってもそこは確かな製品作りで定評のあるジャーマンクオリティ。スチールの5倍という引っ張り強度をもつ化学繊維〝ベクトランブレイカー〟を組み込んでいるため、そうそうレース中にパンクするものではない。またこれまでの10分の1しかないナノカーボン粒子を使用したブラックチリコンパウンドを採用することで、ラバー素材本来のしなやかさを発揮。高いグリップ力と低い摩耗抵抗を両立しているのだ。