色即是空、空即景色―。
KUのブランドネームは、この仏教のもっとも大切な教えに由来している。「色」は目に見えるもの、形のあるものであり、物質的な世界。「空」は目に見えぬもの、常に変転するものであり、精神的な世界。この2つは同じ場所にあり、すべてはつながっているのだということを表現する言葉だ。この教えに感銘を受けたアメリカ人デザイナーが、これをブランドコンセプトに据えてKUをスタートさせた。
KUのプロダクトの魅力は、流行に左右されないスタイル。また、着るものをゆったりとした気分にさせてくれるデザインも、見逃せない特徴となっている。さらに、アメリカ人から見たオリエントが表現された“東西折衷”のテイストからは、我々日本人は懐かしさと斬新さの両方を味わえるだろう。
我々が彼らのプロダクトに心地よさを感じる所以となっているのは、その底流にある2種類のハーモニー。ひとつはマテリアルとスピリチュアルの一体であり、もうひとつは東洋と西洋の融合。どちらかひとつではない、どちらも大切だから、この製品はここにある。そんな世界観にしっかりと支えられたアイテムを手にする喜びは格別だ。


←シンプルなテイストながら、ブランドコンセプトがうまく表現されたタグ。本拠地であるロサンゼルスと創業年も刻印

空のアイテム紹介

←KUのプロダクトでは頻出モチーフである雲の刺しゅう。遠目にはわからないが、近づいてみると雲だとわかるのも楽しいしかけ？ ←雲の刺しゅうがボディ全面にちりばめられた「雲 EMBROIDERY POLO」。赤・緑・紫・黒という4色の組み合わせもナイスセンス。8295円 →よく見ると地に柄が敷かれている。豪華な和柄はジャガード地をより高級に見せてくれる。デニムと相性抜群なことは言うまでもナシ →襟元でさりげなく存在感をアピールする鶴たち。奥ゆかしくも華やかな情緒漂うこのシャツは、日本男児なら粋に着こなしたい。 →繊細なタッチのグラフィックを大胆に前面配置した Vネックの「枝垂れ桜 T」。日本人には思い入れの深いモチーフだ。6195円 ↑ジャガードの風合いが心地よい 「鶴ジャガードシャツ」。爽やかなカラーと開襟のスタイルが相まって涼しげなイメージ。1万290円 ←左腕には和を感じさせる刺しゅうが。フード部分の鮮やかな刺しゅうとともに、効果的なアクセントとなっている ←ボディ各所に施されたダメージ加工により、着古した感じを表現。ほつれたところから中の紐が姿を覗かせているのもまたイイ味に。 ←ボディ前面に波打って描かれた虹の模様がインパクト大のRAINBOW PARKA。鮮やかなのに派手になりすぎない。1万4490円 ←前ポケットの端からチラリと覗く赤色。無骨なデニム生地に差し込まれた虹は、そこはかとない色気を感じさせる ←裾をめくれば、紫という渋いカラーリングのセルビッジが出現。ディテールまでオリエンタルなムードが行き渡っている ←パッチに描かれるのは「湖面に映る富士山」という和の風景。たしかに、日本人なら外せないモチーフでしょ！ ←スラブ糸による独特の風合いと色落ち感が楽しめるLIGHT SLUB DENIM BOOTSCUT。“色即是空”の手ぬぐいも付属。1万8900円