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【スペルバウンド】アメカジ注目ブランド事典

スペルバウンドについて

スペルバウンドは国産デニムのメッカ、岡山県の児島に本拠地を置くドミンゴ社が展開するブランド。1970年代まではメンズ、レディスともに“DOMINGO”というブランドで商品をリリースしていたが、1980年代初めに押し寄せたワークテイストやミリタリーデザインといったアパレル市場の変換の波に対応するため、レディスブランドをD・M・G、メンズブランドをスペルバウンドとして1981年に立ち上げた。
『人々を魅了する』という願いを込めて名付けられたスペルバウンドは、企画から生産、販売まで一貫して自社で行っており、デニムやミリタリー、ワーク、マリンウエアなどのアイテムを展開。なかでも、ブランドの知名度を上げたデニム作りにおいては多くのこだわりを持っている。生地をはじめテンションの強弱の付け方、打ち込み本数、染色の調整など、細かな工程や素材にも配慮。そして何よりリアルなユーズド加工がデニムファンの中で評価が高い。ナチュラルな色落ちやヒゲ、アタリはもちろんのこと、ペイントやダメージなどといったあらゆる加工法でナチュラルな穿き込み加減を表現している。しかも、それらすべてが職人の手作業によって作られているから驚き。そのリアルさはもはやユーズド加工の域を超えている。

スペルバウンド ←スペルバウンドのデニムを穿くと感じる、長年愛着を持って着古したような感覚。この味わいがブランドの魅力だ。



スペルバウンドのアイテム紹介

←右の5ポケット・タイトストレートの別カラー。深みのあるブルーが特徴。ダメージ具合も作りすぎずほどよい感じだ。








←ペンキ加工がアクセントを加える。木の枝が折れたような細かいシワ加工や横糸を残したクラッシュ加工も味わい深い仕上がりだ

←裏地を見るとよく分かるが、ブラックの横糸を使っているため若干ダークな色合いに。裾のダメージ具合も実にリアルに表現されている


←右のバックポケットには、長年ウォレットを入れて穿き込んだようなアタリをつけている。こんな加工もスペルバウンドなら朝飯前




←ブラックの横糸を使うことで、より深みのある色合いに仕上げた5ポケット・タイトストレート。2万790円

←胸ポケットなどところどころにオイル汚れ風の加工が施されている。よく見るとホワイトとブルーのスプレーで吹き付けられている




←14オンスのブルーデニムを使ったジャケット。生の状態から長年着込むと生じる袖口のシワまでもしっかり加工されている。1万9740円