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【ウエアハウス】アメカジ注目ブランド事典

ウエアハウスについて

多くのデニムブランドがヴィンテージの再現に取り組んでいるように、ウエアハウスもまたヴィンテージへのあくなき探究心でその魅力を引き出そうと試みるブランドである。ただ、ウエアハウスが他のブランドと異なるのは、シルエットやディテール、製造技術だけでなく、旧きよきオールドアメリカに感じられる温もりや雰囲気、匂いまでをも1本のデニムで再現しようとしている点だ。ヴィンテージだけでなく、それらを取り巻く文化やライフスタイルなどにも精通するウエアハウスだからこそ突き詰められるこだわりであり、最大の魅力となっている。
ウエアハウスのデニム作りは自らストックするヴィンテージ古着が元になる。綿花にはデニム作りに最も適しているといわれるアメリカのメンフィス産を使い、専用の旧式力織機で織り上げるデニム生地。ステッチングや裏地の仕立て、穿き心地まで計算されて生まれるデニムは、着込むほどに風合いを増し、ヴィンテージと同じ経年変化を味わえるように工夫されて作られている。たとえ、手間のかかる効率の悪いモノ作りであっても、マニアックにヴィンテージを追い求める真摯な姿勢は脱帽モノだ。

ウエアハウス ←ウエアハウスのシンボルともいえるレザーパッチ。モデルによってユーズド感を出したものなど、デザインや加工法が異なる



ウエアハウスのアイテム紹介


←1940~1960年代のユニフォームなどに使われていたレーヨンコットンを使用し、肉厚感を再現。
8190円

←ムラ糸単糸を使い、テンションを甘く編みたてることで、洗うと捻れが生じる1940年代の風合いを再現。
6090円

↑'95年の創業以来、シルエットをほとんど変えていない定番 モデル1001XXのニューモデル。ディテールをマイナーチェンジ。
2万2890円

↑左:フロントボタンはオリジナルの鉄製ボタンで、ウエアハウスの社名が刻印されている。縫製はオレンジの綿糸
右:このフラッグシップモデルではもちろんボタンフライを採用している。この鉄製ボタンが経年変化によりいい感じに色褪せていくのも楽しみ


↑左:裾上げはユニオンスペシャルによるチェーンステッチ。セルビッチの縫い合わせは6番糸で本縫いの仕様
右:コインポケットのリベットは鉄製銅メッキの打ち抜きタイプ。ウエアハウスなら当然ともいうべきディテールだ