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自転車How To

Vol.10 初めてのタイヤ選びロードバイク編 その1 2種類のタイヤの違いを知ろう

[2008/04/03 UP]

10,000円程度のパーツを買って、交換しただけで自転車に乗ることがもっとラクになったり、速くなったりしたら、すごーく、すごーく得した気分になりませんか?
このお得気分を実感するのにオススメのパーツが“タイヤ”なのです!

ナショナルタイヤ 宮路佳秀さん 講師紹介
ナショナルタイヤ
宮路佳秀さん
ツーキニストやエクストリームバリアントなどヒット商品を数々と生み出した張本人。タイヤのことなら何でも相談できる頼れる人。

走りの違いに感動するはず!

交換が比較的簡単で、価格もそれほど高くなく、走りの変化がはっきりとわかるのがタイヤ。「もっと速く走りたい!」「もっとラクに走りたい!」「もっと安全に走りたい!」と思っているなら、ぜひタイヤを交換してみてほしい。各メーカーとも走る、曲がる、止まる、の性能を追求してつくっている。太さや目的の違うタイヤを選ぶだけで、同じバイクで「うっそ~」とこぼしてしまうほど走りの違いを実感し、感激するはずだ。
では何をどう選べばよいの? ということでタイヤの企画開発に長年携わってきたミスタータイヤ博士こと、ナショナルタイヤの宮路さんにタイヤの構造から選び方までを聞いてみた。

主にWOタイヤとチューブラータイヤ 2種類のタイヤの違いを知ろう

タイヤの詳しい構造を知ることで、タイヤの性格の違いがわかり、それが走りやすさや快適性につながっていることがわかる。そして、状況や目的によってよりよいタイヤをチョイスすることができるようになるのだ!

初めてのタイヤ選び ロードバイク編・01
ワイヤード・オンの略で、ダブル・オータイヤと読む。ちまたで言われる「クリンチャータイヤ」のこと。イラストのようにビードがフック状になっていて、リムに引っかけて装着するタイプのタイヤだ。パンクをしたときにはチューブ交換のみになるので、替えチューブを携帯しておけばよい。販売されている種類が多いので選択幅が広い。価格も廉価なものから高価なものまで幅広く用意される。
初めてのタイヤ選び ロードバイク編・01
タイヤが丸く、中にチューブが縫いこまれている。ワイヤーが必要ないので軽量に作られておりこぎ足が非常に軽い。タイヤ交換などの取扱いには少々経験が必要となる。パンク時にはチューブラータイヤごとの交換になるためスペアタイヤが必要で、維持コストも高くなる。すぐに交換できる環境のときの使用はいいけれど、ロングライドや通勤などでは荷物になる。

タイヤのサイズを知ることで走りがもっと楽しくなる!タイヤのサイズは太さ&径

マラソン、サッカー、バスケットなどに専用シューズがあるようにタイヤも路面や使用目的によって違う。もっともわかりやすいのがサイズだ。

初めてのタイヤ選び ロードバイク編・01 タイヤの横を見れば太さ・径・空気圧がわかる
側面にはタイヤの太さや径、適正空気圧が記載されている。表記単位はメーカーやタイヤの種類によって違う。タイヤを選ぶときや空気をいれるときの参考にしよう。

初めてのタイヤ選び ロードバイク編・01 目的が違えば太さも形も変わる
左側はレース向きで極力転がり抵抗を抑えるため、タイヤ幅がせまく、トレッドパターンが細かい。さらに高速域での走行性能を追求して断面形状がとがっている。右は街乗り用で耐久性を高めるためレース用よりは太い。また低速域での操縦安定性を重視して、接地面が広くなる丸い形。またあらゆる路面状況を想定した大きめのトレッドパターン。幅は目的、リム幅、フレームのクリアランスを確かめて選ぼう。

初めてのタイヤ選び ロードバイク編・01 タイヤ径を見ると、サイズが2つある!?
表記にはETRTO、インチ系などいろいろある径。インチ系で26×1 3/8と分数で表示されていればWO、26×1.50と小数表示されていればMTBで使われているHEタイヤだ。ロードタイヤはほとんどが700Cサイズか、650C(26インチ)。互換性などで判断しにくい場合は、タイヤ幅[mm]とリムの対面するビード間の距離で表わされるETRTO表記の確認を。ビードのないチューブラータイヤには用いられない。

詳細はバイシクルクラブ 2007年7月号をご覧ください

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