枻出版社 枻出版社

自転車How To

Vol.14 初めてのサドル交換・ロードバイク編 その4 失敗しないサドル交換

[2008/12/11 UP]

ロードバイクはフレームをベースに選ぶ人がほとんど。とはいえ、その見た目を左右するのは、たとえばサドルのような大きなパーツだったりする。同じフレームでもパーツを1つ換えることで速そうに見えたり、“ポップ感”を演出できたりと、バイクのコーディネートが楽しめるのだ。そこで「自転車How To Vol.14」では、サドルの構造や選び方、交換のコツなどを紹介しよう。

SPACE 松戸店 佐藤シゲヒコ店長 講師紹介
SPACE 松戸店 佐藤シゲヒコ店長
長身で細身、ロードバイクが似合う店長。ショップがもつチーム「SPACE」は、鈴木真理選手が監督をつとめている。ハードなイメージだが、実はとてもフレンドリーなチームだ。
SHOP DATA
〒271-0064 千葉県松戸市上本郷4079-4
TEL/047-308-5551 FAX/047-308-5541
営業時間/12:30~20:00(日曜日は19:00まで)
定休日/水曜日
http://spacebikes.com/


サドルは行きつけショップで交換し、ポジションを出してもらうのが理想ではあるけれど、自分でサドルを交換するなら、その正しい交換方法を知っておいても損はありません。初めてバイクを購入したときのように基本のセッティングはとても重要。バイクに乗る頻度やスキルレベルによって人それぞれですが、新しいサドルにつけかえたら、正しくセッティングをして、徐々に自分に合うモノに変えていきましょう。

1.股下を測定する

1.股下を測定する サドル交換の際は、まず股下寸法を測定します。たとえばSPACE松戸店では、サドルセッティングの際にビチサポート社のBIOSIZEという測定器を用いてを計測するそう。これは股下だけではなく、身長、座高なども細かく計測できるので、より厳密にセッティングできます。もしあなた行きつけのショップにあるなら一度きちんと測ってもらうといいでしょう。

ショップ以外で計測する際はまず、ペダルを踏むときの幅に脚を開き、5~6cmくらい(股があたるサドルの幅)の厚めの本を股下から押し当て、地面から本の縁まで(股下)の高さを測ります。自分の股下寸法を知っておけば、サドルの試乗ができるショップで、自分のサドル高で試乗できるのです。なお、セッティングの際は、寸法を自分ひとりで測らないこと。“足長に見せたい”といった欲が働き、正確な数値が測れないものです。友人や家族など、自分以外の誰かに測ってもらいましょう。

2.サドルは地面と水平にしよう

2.サドルは地面と水平にしよう つぎにバイクを地面と水平に置き、サドルの座面も水平にします。サドルの座面がフラットであれば簡単に水平をみることができますが、谷型であれば下のように坐骨を乗せる部分と前方の一番盛り上がっている部分を結んだ線を基準にしましょう。

とはいえ、サドルはメーカー、モデルによって水平の見え方が違うので、地面を合わせるには経験と勘が必要です。そこで便利なのが水平器。使用する際は、適当すぎるのもよくないですが、それほど神経質にならなくても大丈夫です。もし器具が小さい場合は板を置いてから乗せるといいでしょう。

3.サドル高は基本の高さからはじめよう

サドル高とはサドルの上からBBの中心までの長さ。SPACE松戸店の場合、「股下寸法×0.875」をサドル高の目安としているそうです。ただし、これはあくまで初回セッティング時の話で、同じ股下寸法の人でも胴の長さが違ったり、フォームが変化するので乗りながら微調整が必要です。
3.サドル高は基本の高さからはじめよう

4.サドルの前後を調整しよう(後退幅の調節)

4.サドルの前後を調整しよう(後退幅の調節) 最後にサドルの前後を調整します。クランクを前に出して水平にし、クリートとヒザの皿の裏が地面と垂直になるポイントで合わせます。これもあくまで最初のセッティングなので、乗りながら微調整が必要です。

バイシクルクラブ 2007年12月号より一部改編

前のページVol.14 初めてのサドル交換・ロードバイク編 その3 痛みを考えてサドルを選ぼう   次のページVol.15 初めてのローラー台選び その1 ローラー台を活用するメリットとデメリット